1945年の終戦後の世界は、米ソの両大国の競争の時代に突入した。
その後の経済発展を競った結果は、1990年までに決着がつき、資本主義市場経済を採用した米欧の主要国に、ソ連は敗北した。
その後の体制転換に苦労したロシアは、市場経済の基本を知らずに、軍事力による体制維持を、国策の前面に据えてきた。
だが、この軍事力の維持に国費を膨大に浪費した結果、新技術、新事業、IT関係事業で立ち遅れて、今や、海外での競争力は皆無である。
唯一の外交戦略は、天然ガスなどの膨大なエネルギー資源にたより、あとは、軍需品の輸出を頼りにしているくらいである。
膨大な国土を有していても、地下天然ガス資源と森林資源では、国民生活を豊かにはできない。
東欧諸国はすでにロシアから離反しているし、旧ソ連の友邦国との交易では、経済発展は微々たるものだ。
中国との国境紛争と領土問題を解決したので、中国交易は少しずつ活発化しているが、それの恩恵の程度は、米欧関係の交易の陰に隠れる。
日本とは、北方領土問題の解決策に失敗しているので、日本資本の進出は期待できないのは当然であろう。
八方塞がりに近づいているプーチン大統領は、トランプ氏の型破りに期待したが、それも行き詰まった。あとは、安倍首相しかいない。