トランプ大統領が米露首脳会談で、戦略核兵器削減交渉の再開と進展の姿勢を提示し、プーチン大統領がそれに同意した、と報道された。
ビッグニュースの筈が、どうせ、景気づけの話だけだろうと、専門家とメディアは、冷ややかに見ている。
北朝鮮という小国家が、公然と核武装に走る行動には、世界中が大騒ぎをして、経済制裁の発動に走った。
アメリカが世界最大の軍事力の行使を見せつけて、強硬な姿勢を実行したおかげで、どうにか、核武装放棄を決断させて、国策転換した。
大国のロシアが、5000発以上も保有する核兵器を、削減する条件交渉に応じるのは、その重要さでは、類を見ない転換策である。
どのような条件で、どの程度の規模の削減交渉になるかは、これからの重要課題だが、トランプ大統領の戦略は秘密のベールの中である。
ロシアにとっては、アキレス腱と言える、「クリミア半島併合」の問題で、経済制裁を続けられる事態を打開したいところであろう。
親プーチン的な言動を繰り返すトランプ大統領の行動力を利用して、クリミア半島問題の進展を条件にして、大幅な核兵器の削減交渉に入ることを世界に承認させたいところであろう。
特に、対ロシア強硬姿勢のEU諸国の方針を転換させて、経済制裁解除する流れを作りたいのだ。アメリカはどう動くか、注目すべきだ。