庵KM

技術屋OBの環境問題独り言

経済問題。交通問題。健康問題。そして、日本の国創り問題。快適社会問題。

アメリカの貿易赤字の累積はドル紙幣を発行するだけ。

2018-07-06 | 経済問題

日本のような通常の国では、貿易収支が赤字を続けて、海外からの知財収入・所得収支で補えなければ、経常収支が赤字となる。

これが続けば、当然のように為替レートの変動によって、円安の方向に状況が移っていく。

この状況で、輸出数量が増加しない場合は輸出額の減少、輸入量が減らない場合は、輸入金額の増加によって、さらに赤字が増大する。

ところが、政府が何をしなくても、輸出価格を変化させなければ、相手国での輸入価格が低下して輸出競争力が強化される。

通常の販売努力のママでも、販売量が増加して輸出量増加となる。

一方の輸入品は円安になれば、当然のように、国内でも販売価格は上昇して、通常であれば販売量は減少するから、輸入量、輸入額は減る。

政府が何もしない状態で、自動的に貿易収支は黒字化に向かうのだ。

ところがアメリカの場合には、貿易赤字の連続であっても、ドルが世界の基軸通貨であるため、一概にドル安には転じないで済んでしまう。

その上に、貿易赤字の連続でも、アメリカの金融業界の利益は膨大であるから、アメリカ全体で見れば、潤っているように受け取られて、ドル高に傾向になってしまう。

つまりアメリカは通常の為替レートの変動による、貿易収支の改善の流れは起きないのである。ドル紙幣の発行増加で済んでしまうのだ。


コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。