ジャーナリスト活動記録・佐々木奎一

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震災で暗躍する悪徳詐欺師たちの黒い手口

2011年07月06日 | Weblog

2011年6月17日、auのニュースサイト EZニュースフラッシュ増刊号

「朝刊ピックアップ」で記事

「震災で暗躍する悪徳詐欺師たちの黒い手口」

を企画、取材、執筆しました。

  


 キーワードは「garbage」…

 

 6月17日付の産経新聞の記事「被害者狙いヤミ金暗躍」によると、東日本大震災の被災地で、高金利で金を貸し付ける「ヤミ金」業者が暗躍しているという。

 これによると、宮城県石巻市内に住む40代男性の携帯電話に、「大変でしたね。震災は大丈夫でしたか」と、4月初旬に電話が入った。10年前、1度だけ金を借りたきり音信不通だった男からの電話だった。その男は「生活費が足りないんじゃないですか」と優しく相談に乗ってきて、結局、1万5千円を借りてしまった。

 しかもその数時間後、今度は別の業者から2件、同様の電話が入り、言われるがままに借り入れてしまい、借金は7万5千円に膨れあがったという。“狙い撃ち”された形だ。

 それから一週間後、業者側は態度を一変させて、3万円の返金をそれぞれ要求し、「被災地でも生きている限り取り立てる!  」「返さないなら殺す!!  自宅へ行くぞ!!!  」と脅し、執拗に電話してきたという。

 震災につけこむ詐欺はほかにもある。独立行政法人 国民生活センターには、こんな事例が報告されている。

  「インターネット通販で放射線測定器を購入したが届かない。業者と連絡もとれない」(福島県、40代、女性)。

 「『あなたの居住地での放射線量の数値が上がっている』というメールがきて『除去する方法はこちらから』という文言をクリックしたら、出会い系サイトの登録画面につながった。それをきっかけに、迷惑メールが1日に100通以上くるようになった」(東京都、30代、男性)

 「自宅に業者が訪問してきて『震災で医療器具が大量に必要になった。医療器具を作るための貴金属が足りないので、不用な貴金属を売ってほしい』というので、銀のブレスレットを100円で売却してしまった」(30代、東京都、女性)

 「震災で仕事を失っていたところにパソコン内職のDM広告が届いた。最初に就職支度金が必要と言われ、60万円払ったところ、業者と連絡がとれなくなった」(40代、女性、宮城県)

 ほかにも「『節電になる』と誘われてブレーカーの工事をしたところ請求金額はなんと19万円だった」(「SAPIO」5月4日・11日号(小学館刊)、「震災を食い物にする悪い奴ら」)。

 「川柳をたしなむ神戸市の60代女性に『被災地の人たちの心を癒やすために川柳の本を作って贈りたい。あなたの川柳の掲載料として8万円を負担してほしい』と電話がかかってきた。電話相手は川柳を盛んにほめたが、会話の中で「雅号(ペンネーム)」の意味も知らないことが判明」(5月17日付朝日新聞朝刊)。

 「『清掃に来ました』『困っていることはありませんか』と、公的機関やボランティアを装い、頼んだあとで法外な料金を請求」(4月1日付同紙朝刊)。

 「『市の委託』と偽って、放射線を有料で測定すると勧誘」(6月9日付同紙朝刊)。

 こういった詐欺が発覚している。


 
 ちなみに、作家の太宰治は次のように記している。

 「だまされる人より、だます人のほうが、数十倍くるしいさ。地獄に落ちるのだからね」(「かすかな声」より)

 

 

 

 


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