オンマは辛いよ

~グチはゴミ箱へ、思い出は宝箱へ~

コドモの世界

2010年01月14日 09時52分01秒 | オンマの話
毎日、昔のテレビドラマ「あばれはっちゃく」(歳がバレるのように、家に帰るとランドセルだけ放り投げて弾丸のように出て行き、暗くなるまで戻らない息子が、珍しく5時前に帰ってきた。

「どないしたん?」と聞くまでもなく、むくれた表情を見て、ははぁん、何かあったな、と思った

「オンマぁ、みんなが俺見て『フケツ』って言った~」
「何で?」
「う○こ踏んだから」
「それは『ふけつ』じゃなくて『運が悪い』んやんか。いや、『ウンが付く』やから宝くじ買いに行かなあかんか。ははは」
「笑いごとちゃうわっ!」

まぁ、しゃーないか。冗談の通じない私、の息子だから

寒い中、息子を連れて新しい靴を買いに行くと、とたんに息子は上機嫌に

息子が「かわいそう」などとは思わない。どちらかと言えば、この寒空の下、靴を洗う私の方がよっぽどかわいそうではないか

しかし、そういう大人の分からない「コドモだけの理屈」があるんだよね



子どもたちの学校の卒業生で、ちょいコワモテなんだけど、見かけによらず朝の立ち番でも会釈してくれる中学生G君は、数年前は見かけどおりちょっぴりやんちゃだった

子どもたちから、G君の名前を聞かない日はなかったほど

「あのなぁ、今日もG君が学童に来てなぁ、○○君泣かしてんでぇ」
「何なん?あんたら、その子怖いん?」
「怖いに決まっとうやん!!」
「そんなん、『お前なんか、チャンプルーにしてやろうか!』って言ったったらええねん。どや、オンマうまいこと言うたやろ?ははは

後日、子どもから話を聞いた学童のS先生に「お母さん、グッジョブと褒められたが、当の子どもたちの賛同は得られなかった…




でも、本当は、子どもが辛い目に遭うと、親は何倍も辛いんだ。

何が辛いって「代わってやれない」ということだ。

自分が言われたなら、されたなら、我慢できるだろうし、うまく切り抜けていけるだろう。

でも、代わってやれない歯がゆさ、もどかしさがあるのだ。



私が小学2年の頃、クラスでヒドいイジメに遭った。

家に帰って、泣きながら母に言った。

「今日学校でな、『朝鮮人』って言われた」
「ほんで?」
「え?」
「何も言わんと帰って来たんか?」
「…」
「朝鮮人で何があかんのか、お前らに迷惑かけたんか、聞いて来い!」

当時は「何であたしが怒られなあかんねん」と思ったが、今ならあの時の母の気持ちがよく分かる。



子どもには、大人が踏み込むことのできない、子どもの世界がある。

親は、子どもの痛み、苦しみを代わってやれない

だからこそ、うまくやり抜ける強さを身に付けてほしいと願うのだな



寒空の下、臭い靴を洗いながら、壮大な考えにふけるオンマなのであった(笑)




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