オンマは辛いよ

~グチはゴミ箱へ、思い出は宝箱へ~

夢から覚めた…

2007年12月12日 23時04分24秒 | アッパ君の話
 毎晩、決まって10時にかかってくるアッパ君のラブコール

 出張に行くと、恒例のこのラブコール、決まって3日目には「もう帰りたいと泣き言を言う

 そして、「お前は、どうせ、帰って来ん方がいいと思ってんねんやろ」と私を責め、「そんなことないで~」と、私が言うのを待っているのだ。

 …何て言い草
 我ながら、ヒドい嫁だ。

 聞くと、アッパ君もまた、社長にコキ使われ、理不尽な思いをしているのだ。

 何でも、社長には愛人がおり、この愛人がまたクセが悪いオバハンらしいのだ。

 バリバリの関西のおばちゃん顔のくせに「シンディ」と名乗り、年に一度は素人のくせにリサイタルを開く。
 もちろん、その会場を準備するのは、社長。
 サクラとして、アッパ君たちに召集命令が下る。

 愛人と言いながら、社長が抱けるのはめったになく、大抵家まで送ってバイバイ

 そのくせ、これまた年に1度の割合で、「子どもができた」と言っては、中絶費用をせびるのだ

 アッパ君たちが止めると、「ほっといてくれ。おっちゃんも寂しいねや」と、逆ギレ。

 「おいしいなぁ。私でも、できるんとちゃう?」
 と、今までは笑ってスルーしていたが、そうもできない事情がでてきた。

 税金対策か、はたまた経理を見ている奥様への対策か、詳しいことは分からないが、社長がゴーストカンパニーを設立し、シンディを代表にしたらしいのだ

 従業員さんが、たまたま車の中に落ちていた名刺を見つけ、発覚した。

 それと同じ時期、毎年出ていた夏の寸志が出なかった

 経営が、確実に悪化している。
 それなのに、俺たちが汗水流して稼いだ金が、愛人、しかも、あんなブサ○クなオバハンに流れていってる…

 アッパ君は、全従業員を代表して、冬の寸志も出ないなら、正月明けから皆出てこないと、社長にストライキを予告した。

 そして、今回の出張は、社長も一緒に行っているのだが、夕食時、社長の声にアッパ君は、自分の耳を疑った。

 「お前ら、ビールは飲むなよ。飲むんやったら、ホテル帰って、缶チューハイ飲め!」

 ちなみに、別に彼らは車に乗ってきた訳ではない。
 ホテルを出て、徒歩数分の場所にある、中華料理屋での出来事である。
 しかも、皆は鉄板焼きが食べたいと言ったのにも関らず、社長が「金がかかるから」と言って中華料理屋になったらしいのだ。

 おいおい、経費の減らす所、間違ってまへんか

 大いに同情したのもつかの間、反発と体調不良により一時退却とのことで、金曜の夜に帰ってくるとの知らせ。

 えっっ?!…そうなの

 週末は、妹が泊まりに来て、チビらとルミナリエ行こうかなって計画立ててたんだけど…

 でも、歓迎ムードにしとかないとまたスネちゃうし、今回は諦めて、手厚く看病してあげないとね。
 
 また、月曜には戻らないといけないみたいだし、つかの間の「あったか家族」で充電して、また頑張ってもらわないといけないもんね