東矢憲二の「気づきの経営」

経営コンサルタントとしての長年の経験を活かして、様々な気づきをご紹介します。
毎日読んでいただくと、心がホンワカ・・・

気配りの力

2011-06-02 | 経営の気づき
私の人生訓は「仕事は楽しく、遊びはまじめに」。したがって、長崎の旅も、ただ楽しむだけでなく、真面目に観察して多くの気づきを得た。

例えば、店舗スタッフの対応力の違いである。オランダ物産館の名前につられて入った店は、オランダとは名ばかりで単なる土産物屋だった。しかし、たまたま目にした長崎の地酒を買い求めるために、レジに商品を持参したが、誰もいない。当りを見回すと、スタッフ二人で楽しく話し合っている人を見つけたので、レジをお願いした。でも、心はここにあらずの感じだ。お客に対する感謝の気持ちはみじんも感じられない。「ありがとうございました」の言葉の終わり二つの言葉は、さっきまで話し合っていた同僚の方を見ながらしゃべっている。不快極まりなかった。

一方、先ほどの店から50メートル離れたところで、先ほどの不快感を消す、さわやかな接客対応に巡り合った。ガーデニングの素晴らしい建物があり、気になって覗きこんだところ、「童話の美術館」と表示されていた。

趣のある静かな建物に入ったところ、幼児をターゲットにした童話の本やカルタ・すごろくなどが陳列されている。孫の土産にカルタとすごろくを持ち、レジに向かったところ、先ほどと異なり、スタッフの感じがすごくいい。

両店ともにさほどの会話はしていないが、プロセスを比較すると雲泥の差がある。先ず、気配を察知する差である。店舗スタッフは、お客様に楽しく商品選びをしてもらうために、お客様の後を追いかけてはいけない。しかし、いつも気配を感じていなければならない。もし、SOSの信号が発信せられれば、すぐに駆けつける必要がある。

酒を買い求めた店では、全スタッフが銘々の作業に打ち込んでおり、私が困っている様子を察知しなかった。一方、童話の美術館では、私が商品を手にした途端に、自分たちのレジに向かうであろうことを察知して、待ち構えていた。したがって、間髪を入れず、気持ちのこもった言葉を頂けた。

言葉ももちろん大切だが、それ以上に、心を張り巡らす気配りは、より以上に重要だ。


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