東矢憲二の「気づきの経営」

経営コンサルタントとしての長年の経験を活かして、様々な気づきをご紹介します。
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なま返事

2012-10-20 | 経営の気づき
「はい」という返事に対して、「うん」とか「ああ」とかのなま返事が帰ってくると、この人分かっていないなとか、私の意見に同意していないと勘繰ってしまう。しかし、一面では、意見を留保するときに便利に使える言葉だ。

とりあえず返事を保留したいとき、納得もしていないが否定もしないという態度をあらわすときに、なま返事は大変有効な言葉である。

確かに、私はこれまでの人生において、「なま返事は敗残者のための福音」「40パーセントの確信があれば自信たっぷりに肯定すべし」などデジタルな生き方を標榜してきた。しかし、最近は、時と場合によっては、なま返事も必要ではないかと思い始めた。

なま返事の基本形は、肯定と否定をぼかすことである。「うん、いや」とか「いや、でもまあ」などがこれに当たる。相手は、なんとなく納得したような気になってしまうから、当座しのぎの会話には便利だ。しかし、この言葉を受けたときは、用心しておかないといけない。