東矢憲二の「気づきの経営」

経営コンサルタントとしての長年の経験を活かして、様々な気づきをご紹介します。
毎日読んでいただくと、心がホンワカ・・・

答えは一つではない

2012-03-08 | 人生の気づき
私の知人のある人は、「答えは、自分の出す答え以外に正解はない」と考えている。したがって、自分の答えを他の人にも押し付けるため、10年に1回、その人の凄く親しい人と諍いが生じている。ある日ふと、交流を全くしなくなる。そのことを目のあたりにしていると、助言したくなるのだが、タイミングが難しい。人間は、注意されると、あえて反対を向こうとするので、更に話がややこしくなる。

本来、我々は、多様な価値観をもつ人と共に暮らしているから、その価値観の多様性を認めてあげなければならない。それを、「あなたの考え方は間違っている」と指摘されると、絶対に争いになるだろう。

先日観たテレビ番組「カーネーション」で、「デザインは、どれが優れているかは、誰にも判断出来ない」という言葉が耳に残っている。そのデザインを好きな人がたくさんいれば、流行という現象になるのだが、流行したことを以って、優れているとは断定できない。そのデザインを好きな人が一人でもいれば、その人にとっては優れているのだから、好む人の人数が少ないから評価が低いとは言えない。

要するに、答えは一つではないということだ。何にしても多様な評価があることを認識していれば、争いを起こしてまで、その人のありようを否定することにならない。過去から現代において、世界で争いが絶えないのも、「自分と異なる価値観を許さないという考え」に起因しているのであろう。

(答えは一つではないという考え方を学びたい方は、是非、写真の「気づきの智慧」(アトラス出版)を読まれることをお奨めします)