博多住吉通信(旧六本松通信)

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火山の内部を透視する

2009年07月06日 | 科学
 7月4日の毎日新聞の報道によれば、東大地震研究所が、宇宙線を利用して火山の内部のマグマやガスの様子の撮影に成功したそうです。
 宇宙線は超新星の爆発などで生じる強力な放射線です。宇宙線が地球の大気に衝突した際に生ずるミュー粒子を使ったそうです。火山内部の撮影は世界初の快挙だそうです。することに、東京大の田中宏幸特任助教(高エネルギー地球科学)の研究チームが成功した。東大の研究チームはその装置を「ミューオグラフィー」と名付け、噴火のメカニズム解明や噴火予知につながるものと期待しているとのことです。
 宇宙線由来のミュー粒子は、上空や地平線などあらゆる方向から地上に降り注いでいるそうで、ミュー粒子がX線など他の粒子が通過できないキロ単位の岩石を透過し、その密度が高いほど透過しにくくなる性質に注目。持ち運び可能な観測装置を開発し、鹿児島県三島村、薩摩硫黄島の活火山、硫黄岳(標高704メートル)を撮影したとのことです。報道によれば、その結果、火口の深さ約150~250メートル、幅60~80メートルの領域で、泡状のガスを多く含んだマグマがたまり、ガスを上部に放出している火山内部の様子をとらえることに成功したそうです。
ソース並びに火山内部の透視写真はここにあります⇒http://mainichi.jp/select/science/news/20090704k0000e040057000c.html

 同じように地球の深部をこういう具合に撮影することも可能になるでしょう。
 
 この記事を読んでいて、昔小学生の時に読んだSFを思い出しました。それは確か故アーサー・C・クラーク原作だったと思います、タイトルは忘れました。ロンドンに住む地質学者が強力な超音波を使って地球深部を透視する装置を開発します。その装置で次第に深度を上げて撮影を続けていくと、やがて思いもよらない光景が装置のディスプレイに映しだされるという話でした。それは人間の手がとうてい及ばない地球深部に縦横に張り巡らされた幾何学模様で、明らかに知性ある存在の手によって作り出されたものらしい…そういう話でした。そういうSFが今にも実現されそうですね。

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