博多住吉通信(旧六本松通信)

 ブログ主が2022年12月から居住を始めた福岡市博多区住吉の生活や都市環境をお伝えします。

赤頭巾ちゃんの時代

2006年10月17日 | 思い出
 内閣官房長官に就任した塩崎やすひさ氏御自身のホームページのインタビューを読んでいて非常に興味を惹かれました。URL:http://www.y-shiozaki.or.jp/profile/interveiw/index.html
 塩崎氏は1950年生まれ。私と10歳しか年が違いません。それだけ若い世代が内閣官房長官に就任しているという事実もさることながら、これらの皆さんの世代の特徴です。ああ、この方は「赤頭巾ちゃんの世代」なんだということです。
 「赤頭巾ちゃんの世代」というのは私の勝手な造語です。元は1969年に刊行されベストセラーとなった小説『赤頭巾ちゃん気をつけて』(著者:庄司薫)からきています。著者と同名の主人公薫は1950年生まれ。そして都立日比谷高校3年生の時に東大紛争のとばっちりをうけて東大受験がかなわなくなった日常生活を描いた作品でした。続編には『白鳥の歌なんか聞こえない』『さよなら快傑黒頭巾』『ぼくの大好きな青髭』があります。この小説は私と同世代の友人たちに結構読まれていたようです。友人や先輩の実家や下宿に遊びに行くと本棚によく並んでいました。
 先ず塩崎氏は、薫と同年齢です。同じように都立高校(塩崎氏は新宿高校)3年次に東大を受験できず、1年浪人して東大に進学しています。当時活発だった高校生の反戦運動などにも積極的に参加されています。面白いのは高校在学中と予備校時代のエピソードですが、それは次回に書きましょう。
 さて『赤頭巾ちゃん気をつけて』の主人公薫が仲間と語る中に「西暦2000年には僕らは50歳になって社会の中堅を担っていることになる」(ちょっとうろ覚えです。このせりふが出てくるのは続編の方だったかも)というせりふが出てくるのです。まさにこのせりふ通りの時代が来たわけですね。
 この世代は団塊あるいは全共闘世代としても、もう終わりに近い世代です。全共闘運動の熱気からも醒め始めています。そして大学を卒業した直後に第一次オイルショックに見舞われ高度経済成長も一旦頓挫する場面に行き当たる世代です。
 たぶん、この世代の方々からは政治についても内省的な感性が反映されていくのかなと漠然と感じました。

あっ、Catarlystさんもミケを可愛がっているじゃありませんか。

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1 コメント

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そのせりふは (Catalyst)
2006-10-17 09:32:09
「・・・おれたちは一九五〇年生まれだから、あと六年ほど頑張ってると、一九七五年、つまり二十世紀後半のそのまたちょうどまん中にくるわけだろう? そこでおれは、改めておれが、この二十世紀後半のその前半二十五年で養った力を抱えて、その後半のために何ができるか考えようってわけなんだ。・・・」



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