博多住吉通信(旧六本松通信)

 ブログ主が2022年12月から居住を始めた福岡市博多区住吉の生活や都市環境をお伝えします。

再生可能エネルギーの可能性 3

2011年04月03日 | 環境・エネルギー
(昨日の続き)
 太陽光発電の場合は、夜間は発電できない、天候次第で出力変動が起こるということが弱点です。しかしこれも地球全体で考えれば、日本が夜中でも地球の裏側は昼です(南北両極は除く)。地球の周囲を一周する同緯度線に沿って、十数キロごとに太陽光発電所を設置し、それを送電ケーブルで繋げば、このケーブルにはいつでも一定量の電力が存在することになります。地球規模の系統連携ということです。規模が大きすぎて非現実的ですし、これほど長いケーブルになると電気抵抗も大きくなり貴重な電力のロスも無視できなくなります。

 現実的な規模で、例えばドイツのような風力発電の系統連携網を作ったとして、どれだけ日本の電力需要が賄えるでしょうか。推測ですが、おそらく日本の電力総需要の5%もいけば上々ではないかと思います。5%という数字の根拠は風力発電先進国のドイツが、その数字だからです(2004年のデータ)。

ソースです ⇒ http://www.nedo.go.jp/kankobutsu/report/950/950-06.pdf
 
 もちろん、たとえ5%でも風力で安定的に需要に応えられるのであれば実行する価値は十分にあると思います。自然条件の良い2~3県で風力発電系統連携網を作って稼動すれば、かなり高効率に運用できるかもしれません。しかし残りの95%はやはり何か他の電源が必要です。

 そもそも電源は多様であることが望ましいのです。火力でも原子力でも何か一つに頼る度合が高くなると、その電源に問題が起こった場合のリスクは大きくなってしまいます。再生可能エネルギーでもそれは同じです。各種の再生可能エネルギーで現在の原子力がまかなっている30%を実現するには相当な技術革新が必要になります。

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