いろはに踊る

 シルバー社交ダンス風景・娘のエッセイ・心に留めた言葉を中心にキーボード上で気の向くままに踊ってみたい。

サクラへの思い人それぞれに

2008年04月02日 19時09分33秒 | 兎に角書きたいの!
 今まさに花盛り。暦によれば今日は夜桜。
4月3日は 花の宴
4月5日は 花惜しむ
4月6日は 花散らし
4月7日は 花吹雪
4月8日は 花祭り……私の気に入った新聞投稿のサクラの詩を転載してみる。

   桜
 目をあけて かあさん
 聞こえますか
 ふくらんできましたよ
 もうすぐですよ
 もうすぐ咲きますよ
 聞こえますか
 かあさん
 九十九回目の桜ですね
 車椅子くるくる
 退院してくるくる
 お日様の下まで行って
 手をかざして
 桜色に染まって
 そっとわらいましょうね
  平成20年3月31日 産経新聞・東京都多摩市・白尾 秀子 71 作詩

   さくらのように
 街が
 さくらになった
 さくらが
 街になった
 行き交う風も
 さくら色
 あかるくなった川
 たのしくなった道
 ほらっ 空も
 さくら色に晴れている
 人のこころも
 さくら色になったら
 ほんま
 きれいやのになあ
  平成20年4月1日・産経新聞・大阪府高槻市・田口 栄一 75 作詩

 この日は、娘は発病から187日目の入院生活である。モルヒネ0.6をそし抗がん剤も投与した。お昼は団子1本を食べただけであった。看護婦さんが桜を持参し娘を励ましてくれた。娘は「きれい」と喜びの表情を浮かべた。
 私にとって桜には娘とのこのような思い出でがあり、その娘も5月11日午後9時に34歳の生涯を閉じてしまった。
 5月11日午前8時の健康状況は、心拍数129・呼吸数36・酸素数71・血圧142/58であった。入院226日の間一日を除き病院へ通った。娘が桜を見て「きれい」と言った言葉が頭を離れない。
コメント
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