いろはに踊る

 シルバー社交ダンス風景・娘のエッセイ・心に留めた言葉を中心にキーボード上で気の向くままに踊ってみたい。

『日本人よ ありがとう』

2007年12月10日 08時08分58秒 | 兎に角書きたいの!
 
 かって 日本人は
 清らかで美しかった
 かって 日本人は
 親切で心豊かだった
 アジアの国の誰にでも
 自分のことのように
 一生懸命つくしてくれた

 何千万人もの 人の中には
 少しは 変な人もいたし
 おこりんぼや 我侭な人も居た
 自分の考えを おしつけて
 威張ってばかりいる人だって
 いなかったわけではない

 でもその頃の日本人は
 そんなすこしの いやなことや
 不愉快さを越えて
 おおらかで まじめで
 希望に満ちて 明るかった

 戦後の日本人は
 自分たちのことを
 悪者だと思い込まされた
 学校でも ジャーナリズムも
 そうだとしか教えなかったから

 まじめに
 自分たちの父祖や先輩は
 悪いことばかりした残忍無常な
 ひどい人たちだったと 思っているようだ
 だからアジアの国に行ったら
 ひたすら ペコペコあやまった
 私達はそんな事は致しませんと
 言えばよいと思っている

 そのくせ 経済力がついてきて
 技術が向上してくると
 自分の国や自分までが
 えらいと思うようになってきて
 うわべや 口先では
 済まなかった悪かったと言いながら
 ひとりよがりの
 自分本位の 偉そうな態度をする

 そんな 日本人が 心配だ
 本当に どうなっちまったんだろう
 日本人は そんなはずじゃなかったのに
 本当の日本人を知っている私達は
 今は いつも 歯がゆくて
 悔しい思いをする

 自分のことや
 自分の会社の利益ばかり考えて
 こせこせと
 身勝手な行動ばかりしている
 ヒョロヒョロの日本人は
 之が本当の日本人なのだろうか

 自分たちだけで 集まっては
 自分たちだけで 楽しみや
 贅沢に ふけりながら
 自分がお世話になって住んでいる
 自分の会社が仕事をしている
 その国と 国民のことを
 さげすんだ目で見たり
 馬鹿にしたりする

 こんな ひとたちと
 本当に仲良くしてゆけるのだろうか
 どうして どうして日本人は
 こんなになってしまったんだ。

    マレーシア元上院議員 ラジャー、ダト、ノンチック

 この詩を読んで反省することは多い。私の戦車学校で共に枕を並べ、同じ飯盒の飯を食った台湾人の戦友が居るが、55年ぶり会ったときに同じようなことを言っていた。
 日本の心を失ってしまった日本人。それは外国人の目には今、このように映っているのか。
 アジアの国々を植民地の苦しみから解放する契機となった日本人への感謝を綴った「日本人よ ありがとう」という本の序文に、マレーシアの元上院議員ラジャー、ダト、ノンチック氏が、一編の詩として書いているが、この詩を読んで日本人は反省することは多いのではないだろうか。

 この文章は、自分史の仲間で80歳になられる方が「17歳の春」と題し戦車学校の当時を振り返りながら綴られたエッセイの一部分である。
 この詩は、日本の現状をそのまま表現していると思いここに登載した。

 
コメント
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