sptakaのブツブツDiary

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7月7日(木)大日岳遭難はいやおうなく、深く考えさせられる。

2005-07-07 23:16:53 | ブツブツ日記
5年前の3月の事故で二人の大学生が死んだ。民事に関しては前も言ったとおりに、仮に原因が特定できなかったとしても、文部省が引率した講習会の現場での遭難事故である限り、引率の責任は問われて当然のことだと思われる。直接の事故原因は、雪庇の崩落に続いた雪崩であって、冬の登山経験者や主催の文部省が、雪庇崩落は危険であることを知らなかったといわない限り、それが不可抗力の雪庇崩壊であったとしても、責任が発生すると思われる。国は補償すべきなのだ。御巣鷹山の事故と同じで、刑事の責任がなくても、運行した航空会社に民事の責任があったように、これも同じだと思われる。しかし裁判は、それさえも到達するのが難しいようである。
 さて問題は、その民事を越えた本当の責任はどれくらいあるのかを、裁判を通して考えることになる。詳しい雪崩れマネジメント氏の考察など読むと、一般認識はまだまだ甘いような気がするものだ。http://snowsense.blog9.fc2.com/
 重要なことは、積雪期の登山者は、一体どのくらいの登山の安全性を考慮して山登りに出かけているのかということだと私は思う。例えば大雑把に1万分の9999の安全確率があるとすれば、それを合格としよう。
 すると、過去34年間、この登山では事故がなく、この年に事故があったことを、私は最初に「この年だけの得意事項などとはいえない」と思ったものだが、そうでもなさそうだ。35回登山をして1回死んでしまうような内容の登山であったのなら、これは危険極まりない。ということは、過去34年間無事故だったからといって、この年に危険回避が出来ていたかどうかには、大いに疑問が残る。
 さらにまた、引率した山本某という国際ガイドが、大日岳程度のところでミスはしないだろうとも思われていたのだが、しかし一線級の登山者が過去にどれだけ冬山で死んでいるのか考察すれば、これも疑わしい範疇にはいる。古今東西有名な登山家は、植村も長谷川も誰も彼も、冬の時期に遭難したものがほとんどだといってもいい。一体彼らは1回の登山にどのくらいの安全性で登山したのだろう。まさか100分の99程度の安全性とは思えないが、仮に1000分の999くらいだったとしよう。年間100日冬山登山を行なえば、10年以内に遭難死するということか。危険すぎる。本来はその10倍位の安全性が必要なのではないか。そうだとすれば、引率者がガイドだとか、ヒマラヤの経験があるだとか、ヨーロッパのガイド資格を持っているだとかは、あまり関係のないことになる。そうした資格があったとしても、やはりどういうミスがあったのかどうかは、しっかりと考慮されるべきだとも思える。
 さらにまた雪庇の崩落、雪崩れの予測についても同じことだ。本当に雪庇の崩落や雪崩れの崩壊は不可抗力なのだろうか。
 問題の大日岳は、裁判では30mの雪庇が発生していて、そのうち末端から10数メートルが崩壊して、11人がそれによって谷に落ちて2人が死んだとなっている。さてそこで、大雑把に、山頂付近の雪庇は、3月と4月の2ヶ月間にかけて、3回くらい大きく崩壊して、残雪を処理するのではないかと仮定する。1回の崩壊が30秒間だとするなら、およそ8万6千分の間に、1分半の崩壊があると計算できる。そのくらいの確率のときに、たまたまそこで遭遇してしまったのなら、これは仮定の数字と合致する。ところが遭難者は、その日その場所で、雪庇の上で休憩していた。時間にしておよそ30分くらいだったのだろうか。そうなるとそれだけで2800分の1というとんでもない高率の事故確率になってしまう。先の8万の30倍ということになる。これでは危険すぎる。
 他にも危険な要素はいくらでもあったのだろう。30mの雪庇を「通常10mと考えていた」とか、知りながらも「雪庇の上で休憩した」その他。(ある場合には稜線の真上よりも雪庇の上の方が安全な場合もあるのかもしれない)。そうしたことを排除して数字だけ扱ってみたとしても、やはり危険要素が多すぎる場合もある。
 登山の危険の中でも、雪崩れの危険を回避するというのは、言い換えれば、安全確率をなるだけ高めるように行動するということでもある。その谷から1日1回の小さな雪崩が発生するような場所ならば、出来るだけそこに留まっている時間を少なくするということ。あるいはその谷に入らないということなど当然のことになる。
 1万分の9999くらいの安全性を確認しつつも、しかし遭難に遭遇してしまった場合にのみ「不可抗力」という言葉が使えるのではないか。そう思うと、世間はガイドという職業を盲目的に信じ込み、まして山本某のような国際ガイドの行動には、一点の曇りも無いような勘違いも起こす。しかも自分たちの山行ではなくて、学生の引率である。より安全でなければならない。
 日本のポンコツ裁判など、原因の特定などは絶対といいくらいできやしないものだが、しかしこの遭難では、裁判でも明らかにならないことを含めて、やはり多くのミスが含まれていたのではないかと思われるのだ。
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