ラダーマンのスポーツ応援団 日記

どさんこ選手にスポット!(北海道のスポーツ情報発信)

アイスホッケー世界選手権

2008年02月28日 08時49分48秒 | 情報など
以前、スポーツ応援団で4月13日~19日の間、札幌・月寒体育館で開かれる「アイスホッケー世界選手権」の話題を取り上げたが、開催が間近になってきたのと前売りチケットが発売されましたのでご紹介します。

アイスホッケー世界選手権の国内開催は1983年の東京以来、25年ぶり4度目。札幌では1975年以来の開催(33年ぶり2度目)となる。
ディビジョン1(D1)は世界選手権の2部に相当し、グループBには日本をはじめ、6チームが参加する。
日本の対戦相手は13日がリトアニア、14日がクロアチア、16日がハンガリー、18日がウクライナ、19日がエストニア。
試合開始はエストニア戦が午後4時30分で、他の試合は同8時。

男子ディビジョン1(D1)グループBのチケットを2月4日から発売スタート。
前売り入場料は
指定席2700円(当日3000円)
自由席1800円(同2000円)
高校生自由席800円(同1000円)
小中学生自由席500円(同800円)
5日間通しの自由席は前売りのみで7500円となっている。
各プレイガイド、月寒体育館、札幌アイスホッケー連盟などで扱う。

またチケット発売の今月4日、札幌市内のさっぽろ雪まつり大通会場1丁目にスケートリンクがオープンし、リンク開きのセレモニーでは同市内の小学生が日本代表のユニホーム姿で登場し、今春の世界選手権をPRしたのはご承知の通り。

お問い合わせは札幌アイスホッケー連盟
電話011-531-7765へ。

ps.世界レベルのハードなプレーを是非「生」でご覧ください。また日本代表の熱い戦いにも期待!!

虹色仮面

恥を知れ!

2008年02月27日 08時21分34秒 | 情報など
今日は珍しくスポーツネタではない内容です。
タイトルが過激なので驚いた方もいるかもしれません。すみません。

このタイトルはアメリカ大統領選の民主党候補指名争いで劣勢といわれるヒラリー・クリントンが先日、遊説先のオハイオ州シンシナティの集会で、優位に立つバラク・オバマ陣営が配布したヒラリー批判の冊子の内容に激怒し「恥を知れ、バラク・オバマ!」とオバマ氏を呼び捨てで罵倒した内容です。

その「恥を知れ」という言葉を校訓にしている学校(大学)があります。
ご存知ですか?

それは『大妻女子大学』

創立者・大妻コタカは「これは決して他人に対して言うことではなく、あくまでも自分に対して言うことです。人に見られたり、聞かれて恥ずかしいことをしたかどうかと自分を戒めることなのです」と言っています。
大妻女子大生の就職状況が好調な理由のひとつに、この「恥を知れ」を体現した多くの卒業生達の活躍があるとのこと。
地に足の着いた「自立した女性」を育み続ける大妻女子大にとって「恥を知れ」という校訓は、今もよき伝統として根付いているようです。

国も違うし、状況も異なるかもしれないが、ヒラリー・クリントンに伝えてあげたい言葉です。
それだけ追い詰められているってことでしょうか?

それと老若男女問わず多くの人々(特に日本人)が「恥を知れ」の本意を考えなければならないのかもしれない。
もちろん私も真摯に受け止め、言葉の意味を深く考えねばならない。
奥ゆかしさのなくなった日本人の存在意義を問う言葉が、外国人から発せられたのは何とも皮肉な感じのする海外からのニュースネタでした。

虹色仮面

レフェリー

2008年02月26日 08時27分53秒 | 情報など
先日のサッカー東アジア選手権「日本-中国」戦の北朝鮮人レフェリーによる理不尽な判定。
そしてハンドボール北京五輪アジア予選で物議をかもした「中東の笛」問題。

最近、スポーツ競技において「レフェリー」の存在が何かと注目される。

その「レフェリー」(審判員)とはスポーツの試合をルール(競技規則)に則って厳密かつ円滑に進行・成立させる役割を担い、判定を下す人物を指す。またその権限によって試合の統制を取る役割も担う。
競技ごとにその呼称が異なり、レフェリー(英:Referee)やアンパイア(英:Umpire)などが用いられ、日本ではレフリーとも呼ばれることもある。

要はルール(規則)に従って試合・ゲームをコントロールする(できる)存在なのだ。
ゆえに彼らのゲームコントロール次第で、試合が生き生きしたり、滅茶苦茶になったりすることもあるということだ。
とりわけ、レフェリーの判定によって優劣が決まる競技の場合、厳密にジャッジする義務が発生する。
ただフィギュアスケートなどはジャッジの主観も入ることもあるようで、選手個々のイメージの優劣も判定要素になる競技もあり、人が人を裁く難しさもチラチラ垣間見えることがある。

近年ではスポーツが政治の道具に用いられたり、さまざまな方法で審判を味方につけたりと、本来の義務を全うできない状況になってきたし、またその権限を蔑ろにするレフェリーも出てきているのは事実といえる。

ここは統括団体・組織が審判に対するライセンス制度の見直しも必要ではないか?
それも世界標準的なものが必須のように思える。
でないと、公平・中立のもとで行われるスポーツの存在意義も失いかねない。
それはスポーツファンにとって悲しむべきことである。

虹色仮面

ティーボール

2008年02月25日 09時57分24秒 | 情報など
突然ですが「ティーボール」ってご存知ですか?

「ティーボール」とは野球やソフトボールに似た屋外球技で、今から20年前に国際野球連盟と国際ソフトボール連盟が協力して考案したピッチャーのいない球技。

競技者の数は10~15人で、両チーム同じ競技者数にしなくてはならない。
守備者は10名で、それぞれ本塁手(ホームベースマン)、一塁手(ファーストベースマン)、二塁手(セカンドベースマン)、三塁手(サードベースマン)、第一遊撃手(ファーストショートストップ)、第二遊撃手(セカンドショートストップ)の6人の内野手と左翼手(レフトフィルダー)、第一中堅手(レフトセンターフィルダー)、第二中堅手(ライトセンターフィルダー)、右翼手(ライトフィルダー)の4人の外野手に分かれている。
他の選手はエキストラヒッター(打撃のみの選手)になっている。

ピッチャーがいないため、打者は審判の「プレイ」の宣告後、バッティングティーの上に置かれたボールを打つ。
打撃時の軸足の移動は1歩まで、2歩以上動いた場合、1ストライクが加えられる。2ストライク後からこれを行った場合には、三振扱いになる。
打者がボールを打たずに、ティーを打った場合は、空振りで1ストライクが加えられる。2ストライク後からこれを行った場合は、打者は三振扱いになる。
2ストライク後からのファールは打者がアウトになる。
バントやプッシュバントは認められておらず、2ストライク後からこれを行ったときは、打者はアウトになる。

本塁手(ホームベースマン)、つまりキャッチャーは打者が打撃を完了するまでは、バッターズサークルの外にいなければならないことになっている。
走者は打者が打った後、離塁することが可能である。走者の離塁が早い場合は走者は離塁アウトになる。
盗塁は認められておらず、スライディングは禁止。
行った場合は走者がアウトになる。
走者の1塁、2塁、3塁での駆け抜けは認められる(走者は塁ベースを駆け抜けた後、進塁の意志がない場合には野手にタッチされてもアウトにならないこととなっている)

これなら体力にない子供や野球に抵抗がある女性にもできそうな感じがする。

ps.昨年で引退した古田敦也ファンのひろちゃん(当番組女性アシスタント)にオススメの競技です!

虹色仮面

北国ならでは

2008年02月22日 08時26分09秒 | 情報など
今週末(23~24日)稚内空港公園特設会場で「JAPANCUP第25回全国犬ぞり稚内大会」が開催され、100頭を超える犬が雪原を疾走し「人と犬の熱いレース」が行われる。

この大会では日本犬ぞり連盟公認の4頭引きレースなど7競技12種目が行われ、観客が飛び入りで犬ぞりに挑戦できる「犬ぞりチャレンジ」は23日が午前11時30分から、24日が午前11時20分から行われる。
会場では、カニのてっぽう汁や焼きウニなどを食べられる「冬のわっかない観光物産まつり」を開催。
浜ゆでの毛ガニやホタテなどの海産物も販売される。開催時間は両日とも午前9時~午後3時。

お問い合わせは、JAPANCUP第25回全国犬ぞり稚内大会実行委員会事務局(稚内市水産商工観光課)TEL0162-23-6468

ps.稚内はさすがに遠くて見に行けないが、飛び入り参加できたり、海産物を味わえたり、北国の冬を満喫できるイベントだと思うなぁ。来冬は行こうかなぁ~

虹色仮面

厳しい時代に・・・

2008年02月20日 09時00分37秒 | 情報など
「名門の競馬新聞」として親しまれて来た『ホースニュース馬』が、今月17日号を最後に長い歴史に幕を閉じた。

『ホースニュース馬』は戦後に創刊。
競馬専門紙のパイオニアとして、競馬ブームとなった後も常にリードしてきた。
井崎脩五郎など名物評論家も多数輩出してきたが、ここ数年は業績不振に陥り、ついに休刊に至ったという。

近年、専門書・雑誌・新聞などの紙媒体は一般紙以上に厳しいようで、スポーツ関連の紙媒体も然り。
読者もスポンサーもやはりインターネットなどのweb媒体に流れが向いてしまったのだろうか?それとも我々が想像する以上に「活字離れ」が進んでいるのか?

私のような活字中毒者にはさびしい限りだ!

虹色仮面

なつかしの名勝負

2008年02月19日 00時02分20秒 | 情報など
昨日、大好きなラグビーネタを書き込んだ勢いで昔の情報を。

時は今から17年前の1991年1月8日、東京・秩父宮ラグビー場で「神戸製鋼vs三洋電機」の2チームにより、第43回全国社会人ラグビー決勝が行われた。

当時、大学生だった私は、自宅のテレビでこの試合を見ていた。
画面から伝わる寒々しい曇天がとても印象深い。

私のラグビー観戦歴も、かれこれ25年になるが、今でも試合展開を鮮明に思い出すくらいの思い出深いゲームだ。

全国社会人大会3連覇を目指す王者・神戸製鋼(以下、神鋼)。平尾・林・大八木といったスター選手が揃い、戦前の予想通り勝ちあがってきた。
対する三洋電機(以下、三洋)は「ストップ・ザ・神戸製鋼」に並々ならぬ闘志を燃やし、ラトゥ・ナモアのトンガ勢を筆頭に、無骨な選手たちが攻守にわたる積極果敢なプレーで「打倒・神鋼」を果たすべく決勝進出してきた。

決勝も前半から三洋の猛攻で、神鋼は防戦一方の展開。
後半42分(ロスタイム)、あと1~2プレイで試合終了(ノーサイド)の状況。
得点は、神鋼が4PG(ペナルティゴール=3点)で12点。
対する三洋が2T(トライ=4点※現在は5点)+1G(ゴール=2点)+2PGで16点で、三洋が4点(1T差)リードしていた。

このまま三洋が「打倒・神鋼」の悲願を達成し、全国社会人大会初優勝はまもなくだ。
スタンドで優勝の瞬間を待つ三洋電機・宮地監督の表情は今にでも泣き出しそうだ。

そこで最後の1プレイ。
神鋼がスクラムから左へオープン攻撃。
初優勝目前の三洋は15人の激しいディフェンスで凌ぎ切ろうとする。そこに神鋼№8大西がラックから無謀とも思える右サイド攻撃をする。もしここでプレイが止まり、真下レフェリーのホイッスルが鳴ったら、ノーサイドになって3連覇は達成できない。
ただ大西はボールを生かしながら、相手の三洋№8ラトゥをラックに絡ませて、三洋の分厚いディフェンスを少しでも薄くしようと試みる。
後に大西は「こっちの狙い通りに、ラトゥがラックに絡んで、三洋BKのディフェンスラインが薄くなったのを確認できたから、この後面白くなりそうだと感じた」と語っている。

そしてラックからの素早い球出しから右オープンへ。
三洋CTB日向野のタックルを浴びた神鋼SO藪木のパスがワンバウンドに。そこを神鋼CTB平尾が何もなかったかのようにサッと拾い、三洋のディフェンスラインに空いたスペースへ走りこむ。
平尾は数人の三洋ディフェンス陣をひきつけて、快足WTBウイリアムスへボールが渡る。

ウイリアムスは、現役バリバリの豪州代表ワラビーズの一員で、100m10.8秒のワールドクラスの快足WTB。
その彼が三洋WTBナモアと速さ比べして、三洋ゴールラインへ向かって駆け込んで行く。あと50m、30m、20m…ゴールラインが近づく。

結果ウイリアムスは50mを独走して、ゴールポスト真裏に同点トライ!
その後のコンバージョンを神鋼FB細川が冷静に決め、神鋼が18-16で逆転勝利し、全国社会人大会3連覇を達成した。

この試合は試合展開の激しさでも日本ラグビーの歴史に残る好ゲームだったし、これを契機に日本ラグビーは「助っ人外国人選手」によるレベルアップがなされていく。
すなわち「助っ人外国人選手」を上手に受け入れたチームが台頭していくターニングポイントになった試合として、日本ラグビーにとって記念すべき試合だったといえる。

今でも優秀な外国人選手を擁するチームはタフだし強い。
24日、今季のトップリーグの雌雄を決する三洋電機もサントリーも優秀な外国人キープレイヤーがいる。
あえて外国人に注目して見てみるのも一興だと思う。

虹色仮面

やはり最高峰

2008年02月18日 09時54分18秒 | 情報など
昨日、東京秩父宮ラグビー場でラグビートップリーグ・プレイオフ「マイクロソフト杯」の準決勝『三洋電機vs東芝』戦が行われ、私は事務所のテレビで観戦していた。

トップリーグの試合では41-0でトップリーグ3連覇の東芝を圧倒した三洋だったが、この日の試合は一進一退の攻防が繰り広げられ、前半を終えて3-8で東芝リードで折り返した。
前半は三洋がセットプレイ(特にラインアウト)での精度を欠いたため、東芝にリードを許したのが実情だろう。

後半に入ると、今季トップリーグ史上初の全勝を成し遂げた三洋電機が持ち前の攻撃力を発揮し、まもなく逆転。
4連覇を狙う東芝が追い上げる展開。
東芝も今季最高の出来で、今シーズン負け無しの三洋を瀬戸際に追い詰め、後半35分で13-21で三洋が8点のビハインド。

後半37分に三洋がトライで4点を追加し、4点差。
1トライ(=5点)で逆転の状況に。
ただ残り時間は2~3分。

東芝ディフェンスも決勝進出へ向けて、必死の守り。
それを果敢に破ろうとする三洋フィフティーン。
ラストプレイを告げるホーンが鳴った直後、元オールブラックスの三洋SOブラウンが同僚FLオライリーとなだれ込むように左隅にトライし逆転(23-21)。
そのときちょうど40分!
その後、コンバージョンも決まり25-21でノーサイド。

歓喜の声を上げる三洋フィフティーンに対し、がっくりと肩を落とす東芝フィフティーン。
これほどラグビーらしいフィナーレは近年なかった。
ここ数年では見られなかった激戦だったし、トップリーグの名に負けない好試合だったと思う。

歴史的にビッグゲームで敗れる悲劇の役割を担うことが多かった三洋電機。
今季はトップリーグの全勝といい、昨日の逆転勝利といい、今までの呪縛を振り解くべく戦っていて、何か他とは違うパワーを感じる。

来週の日曜、マイクロソフト杯をかけて、秩父宮でサントリーと決勝戦。
三洋はセットプレイの修正ができれば、サントリーと対等以上の試合に持ち込んで、悲願の優勝を勝ち取ることが出来ると思う。

今から次の日曜が楽しみだ!

ps.視聴率が取れないせいなのか、地上波で放送がないのは残念な限り。最高峰の試合くらいは地上波での生放送を願いたい。

虹色仮面

野球害毒論(その2)

2008年02月17日 00時06分55秒 | 情報など
この「野球と其害毒」を連載したのには、大きく2つの理由が言われている。

この連載当時、学生野球の人気はすさまじく、1906年(明治39年)秋の早慶戦は第1戦が10月28日に早大戸塚グラウンドで行われ、慶應義塾大学が2 - 1で勝利。続く第2戦は11月3日に慶大三田グラウンドで行われ、早稲田大学が3 - 0で雪辱。第3戦は11月13日に決まったが、あまりに盛り上がりすぎて早慶のみならず審判を務める予定だった学習院大学にまで脅迫状が届く事態となり、無期延期となった。
その後、対戦相手を失った早慶両校は渡米したり、逆にアメリカ合衆国からチームを招聘したりするようになる。その結果、選手たちはチヤホヤされるようになり、味をしめた選手たちには野球を続けるため、わざと留年した挙げ句に新任教師より年上という者まで現れた。
さらに他の学校でも野球は大人気だったが、行き過ぎた応援が徐々に問題視されるようになり、野球禁止を掲げる学校が増えていった。あまりにも野球人気が高くなりすぎたために賛否両論が巻き起こったのである。

もう1つの理由として挙げられるのは、東京朝日新聞のライバルである大阪毎日新聞(現毎日新聞)の東京進出である。
「野球と其害毒」が連載された当時、大阪毎日新聞社は東京日日新聞を買収し東京進出を果たしている。
そこで東京朝日新聞が自らの存在をアピールするために、当時国民的人気を誇っていた野球を利用したのではないかというものである。

東京朝日新聞がキャンペーンを行ったにもかかわらず、その後も野球人気が衰えることはなかった。
東京日日新聞等の他紙は、野球害毒論に反対する理論を展開した。
たとえば読売新聞は1911年(明治44年)9月に「野球問題演説会」を開催し、安部磯雄や押川春浪らが野球擁護の熱弁をふるった。

大阪朝日新聞はこのキャンペーンに関して擁護記事は掲載せず、キャンペーン終了直後には野球に好意的な特集記事を組んだ。
さらに「野球と其害毒」連載から4年後の1915年(大正4年)大阪朝日新聞は社会部長・長谷川如是閑主導の下、全国中等学校野球大会(現全国高等学校野球選手権大会)を実施することになった。
当時の社説には「攻防の備え整然として、一糸乱れず、腕力脚力の全運動に加うるに、作戦計画に知能を絞り、間一髪の機知を要するとともに、最も慎重なる警戒を要し、而も加うるに協力的努力を養わしむるは、吾人ベースボール競技をもってその最たるものと為す」と書かれている。

以上のことから、現代に至るまで日本の野球界は新聞社(メディア)の支配によって大きくなったのだ!
ただそのことが現代においては時代錯誤になっているのも事実なのだが…。

虹色仮面

野球害毒論(その1)

2008年02月16日 09時31分13秒 | 情報など
今の時代では考えられないが、約100年前に「野球害毒論」なるキャンペーンが繰り広げられた。

「野球害毒論」とは1911年(明治44年)に東京朝日新聞(現朝日新聞)が紙面で展開した『野球に対するネガティブ・キャンペーン』で同年8月29日から9月22日の間に、東京朝日新聞は「野球と其害毒」と題した記事を22回にわたって掲載した。
著名人の野球を批判する談話、全国の中学校校長を対象に実施されたアンケートの結果などで構成されている。

その中の主な談話について紹介したい。
新渡戸稲造(第一高等学校校長):
「野球という遊戯は悪くいえば巾着切りの遊戯、対手を常にペテンに掛けよう、計略に陥れよう、ベースを盗もうなどと眼を四方八方に配り神経を鋭くしてやる遊びである。ゆえに米人には適するが、英人やドイツ人には決してできない。野球は賤技なり、剛勇の気なし」
乃木希典(学習院長):
「対外試合のごときは勝負に熱中したり、余り長い時間を費やすなど弊害を伴う」
金子魁一(東京大学医科整形医局長):
「連日の疲労が堆積し、一校の名誉の為に是非勝たなければならぬと云う重い責任の感が日夜選手の脳を圧迫し甚だしく頭に影響するは看易い理である」
磯部検三(日本医学校幹事):
「あんなにまでして(=渡米試合のことを指す)野球をやらなければ教育ができぬというなれば、早稲田、慶應義塾はぶっつぶして政府に請願し、適当なる教育機関を起こして貰うがいい」「早稲田、慶應の野球万能論のごときは、あたかも妓夫や楼主が廃娼論に反対するがごときもので一顧の価値がない」
松見順天中学校校長:
「手の甲へ強い球を受けるため、その振動が脳に伝わって脳の作用を遅鈍にさせる」
川田府立第一中学校校長:
「野球の弊害四ヵ条~一、学生の大切な時間を浪費せしめる。二、疲労の結果、勉強を怠る。三、慰労会などの名目の下に牛肉屋、西洋料理等へ上がって堕落の方へ近づいていく。四、体育としても野球は不完全なもので、主に右手で球を投げ、右手に力を入れて球を打つが故に右手のみ発達する」

その2に続く

虹色仮面