邦画ブラボー

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「知るを楽しむ」モテる作家太宰治

2009年10月21日 | ★TV番組
今をときめく辛酸なめ子さんによる
太宰治の「モテ」 研究。

紺のアンサンブルの着物に下駄。
アンニュイな表情のコスプレでなりきり
太宰がなぜ今に至るまでモテ続けているかを考察されていた。

各章にバラで囲んだ表題が入るなど
ちょい乙女な演出で楽しい。

なめ子さんの分析で
参考になった言葉を書き出してみますと・・

●写真のモデル立ち、色々なポージングから
ガクトみたいなビジュアル系であると。
不健康なイメージ・目線はずし・
自己演出の巧みさを指摘。

●筆跡を書き分ける=意外に器用である。他人の目を常に意識
一撃必殺の殺し文句や甘えた文章で母性本能を掴む
奥さんを愛していると言いながら
自分しか愛せない男性だという鋭い指摘

●モテて困ると言いながらも
今で言う美輪明宏や綾小路きみまろのような
女性に対しての厳しい視線も持っていた

恋愛とは性欲衝動に基づくものである・片恋こそ最高の恋愛
据え膳は食わない姿勢
彼の死はサービス精神の表れであった

私も付け加えますると::

センスが良かった

作家で、太宰の娘である太田治子さんのインタビューによると
太宰は着物も着るけど
洋服も見事に着こなしたようだ。
太宰の一ファンだった
治子さんのお母さんの太田静子さんが自宅を尋ねたときは
和服姿だったが 次に呼び出されて
カフェで会ったとき がらりと変わって
まるでフランス人のような洋装で現れ
 ビックリ仰天したと語っておられた。
短編「お洒落童子」でも書いているように、
太宰はとてもお洒落で着るものに気をつかっていたのである。

お洒落な男はモテる
(亡くなった加藤和彦さんもとびきりお洒落でしたね合掌)

巧みな言葉術で女心を翻弄
手紙といえば、
太田静子さんとの手紙が今回治子さんによって初めて公開され
そのあざといばかりの巧みな文にはあっけにとられました。
のらりくらりかわしてみたり、
殺し文句を書いてみたり、うんざりするくらいの熟練。
プロだから 反則ですよね。
あんな手紙をもらった女は翻弄されちゃって、
たまったものではないですね。
文章だけではなく、実際の会話でも
必殺フレーズを連発していたのでは?と想像します。

他もだいたいなめ子さんと同じ意見ですが
死についてはわかりません。

今夜も知る楽:太宰の「ユーモア」について 見ま~~す

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