邦画ブラボー

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「ふくろう」

2007年11月12日 | ★人生色々な映画
森の梟が言いました・・私は森の見張り役・・♪

って歌がありましたね。

新藤監督90過ぎてまだまだ意気盛ん。

東北の開拓村に取り残された母娘。
餓死寸前の貧困の中、男たちを家に招きいれ「商売」を始めるのだが
その客たちを待ち受ける悲惨な運命とは・・

大竹しのぶのしら~~っとした東北弁が可笑しく、そら恐ろしい。
ブラックユーモアが効きまくりテンポも良い。
娘役の伊藤歩もいいコンビ。

二人の行動にどんどん加速がついていき
思わぬ方向になだれ込む展開がスリリング。
新藤マジックが鮮やかにきまっている。
世が世なら?乙羽信子がやっただろう役を
大竹しのぶが熱演し見事に新藤兼人の世界がパワーアップした。

キャスティングが凝っている。
柄本明 、原田大二郎、六平直政、田口トモロヲらのお馴染み勢に加え、
故伊丹十三の息子にしては線が細い池内万作、
対してお父さんとはまた異なる味だけど
蟹江敬三の息子、蟹江一平がとぼけた味でとても面白い。

長い台詞に思わず引き込まれてしまって
わっかいのに何者だ?と思ったら、子役から叩き上げたという
大地泰仁という人だった。

人間どもの馬鹿げた騒動を森の梟だけが見ていたとさ。

ごろすけホッホ~ ごろすけホッホ~♪

舞台劇でやっても面白そう。

コレを見た後大竹しのぶが出ている
アメリカン・エキスプレスのCM
(コレ派手じゃない?とか言って
ドレスを着て娘とNYのジャズクラブに行く)を見たら
爆笑してしまいそう。

原作・脚本・監督・美術: 新藤 兼人

撮影: 三宅 義行
撮影: 林 雅彦
音楽: 林 光
照明: 山下 博

●映画の中のイイおんな
伊藤歩:10代の娘役をきらきらと演じております。
大竹しのぶと堂々と渡り合うど根性が見事。終盤になって
一気に本領発揮しております。スレンダーな体も魅力的。

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