邦画ブラボー

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「出獄四十八時間」

2007年04月20日 | ★ハードボイルドな映画
峰岸隆之介は和製ジェームス・ディーンか?
森一生+宮川一夫「ある殺し屋」コンビによるハードボイルド。

無実の罪をきせられ「臭い飯」を食わされた元警官(峰岸隆之介)が出獄。
親友(長谷川明彦)の手を振り切り、
単独で事件の真相を探り復讐を遂げる。

最初から犯人がわかってしまう筋書きがちょっといただけないが
爽やかな笑顔を一切排除し、孤独な男を熱演する
峰岸の魅力で見せる。

東宝にスカウトされ、
大映で何本か主役を務めた後、
「峰岸徹」と名前を変えて現在も渋い演技を見せつけているが
そういえば
「サード」で森下愛子を買うヤ●ザ役よかったですねえ。
ちょっと個人的にはショックな役柄でしたが、
峰岸の汚れ役があったからこそ、永島敏行が生きた!
そう思っとります・・
井上順や大原麗子らがいた
「六本木野獣会」のメンバーだったことでも有名だ。

石原裕次郎に憧れて芸能界入りしたっていうけど、
赤木圭一郎と言われた方がぴんと来る。
彫の深い美貌、スラリと伸びた長い脚、

ケチのつけようが無い二枚目峰岸が
倉庫、港、採石場を走る、走る。
走るシーンがやたら多い
ハリウッド映画のような派手なアクションや思い切った演出が目をひく。
スタント無しの体当たりの荒業に感服した。
相手役も大変だ。
戸浦六宏なんか縄をかけられて
車でひっぱられること数十メーターですもん。
気の毒だった。

峰岸に絡む「フーテン」美女に松岡きっこ、仇だと誤解して狙う安田道代(大楠)、
共にピチピチとはじけそうな躍動感で、作品に色を添えている。

ドライな白黒画面はどこを切っても一枚の絵のよう。
峰岸ファンは必見!

1969年
監督   森一生
脚本 吉田哲郎
撮影 宮川一夫
音楽   池野成
美術   太田誠一

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