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華岡青洲の妻(4)”悲しみをこえて”

2005年02月19日 | ★TV番組
なんという展開!
まさに激辛ドラマ!
有吉ワールドを
今回も第3回と同じく森脇京子さんが脚色。

於継に張り合って麻酔薬の実験台になる加恵を
憎憎しげに見守る於継。
そしてまた於継も2度目の実験台に。
実験に夢中になっている加恵たちを
愛娘小弁の死が待ち受けているとは!
川に流された櫛を追いかけて・・
「おかはんの櫛、おかはんの櫛!」耳に残る。

しかし、最近の子役さんって上手いわ~

みんな肩幅が20センチくらいの幼い体なのに(そんなわけないか)
「義経」で牛若丸に扮した神木隆之介くんといい、
幼少の頼朝役の池松壮亮くんといい、
「大奥第一章」の竹千代、須賀健太くんといい、
大人顔負け、いや大人と同等に張り合う演技の巧みさに驚く。
逸材揃いである。

少ししか出番が無かったが、村崎真彩ちゃんもまた
小弁の利発さ、愛くるしさを表現していて秀逸だった。

そんな達者な演技ゆえ、
可愛い子供を亡くしてしまった加恵の悲しみが際立った。
葬儀のシーンの魂の抜けたような表情は
見ていられないほど痛ましかったですね。

そんな加恵を同じく子供を亡くした於継がいたわり、
せめて新しい着物をと、機を織るのだった。

・・・・・・・ここまでなら普通のドラマなのだがっ!

ここからが激辛炸裂!

加恵が2度目の実験に挑むと知るや、
於継はせっかく織り上げた反物を
炉にほおりこんでしまうじゃありませんか!
それを見ちゃった青洲の妹・小陸(小田茜)の驚きの表情。

きれいごとではすまされない人間の本性を表現。
野田雄介、中寺圭木、 勝田夏子の
非常に丁寧で細かい演出が、ドラマに一層の深みを与えている。

実験の時、足元が乱れぬように両足を縛って寝ていた加恵を
「さすが武士のおなごじゃ」と褒め称える青洲に
「やられた!」とばかりの於継の表情は
嫉妬丸出しで滑稽なほどだった。

実験から目覚めた加恵が差し出す手を、
とまどいの表情で握る於継。
また、台所でおかゆを作りながら泣く於継。

加恵の無事を喜ぶ涙のようだが実は、
疎外感と二人への嫉妬の涙だったという衝撃の事実!

そんな母をみつめる小陸のまなざし。

麻酔薬「通仙散」完成の喜びもつかの間、加恵の目が!!!
あまりにも大きな代償。

和久井映見の演技はますます冴え渡っている。
田中好子の表情の豊かさも面白い。
華岡青洲役の谷原章介は、
今の役者さんではこの人以外にないくらいに
ぴったりはまっていますね。

来週はどうなっていくのか。
絶対に見逃せない金曜時代劇である。

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