スポイチ編集長日誌

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阪神優勝なら経済効果ン億円!の謎

2003年08月22日 | 大学・改革
なんと、「阪神優勝」を商標登録していた人と、阪神球団との間の譲渡交渉が決裂したそうだ。だいたい、こんな言葉の商標登録認めるなよ特許庁!という感じだが、しかしまた思い切ったことをする人もいたものである。相手はあの阪神と、そのファンなのにである。どうやらいろいろと裏事情がありそうなのだが、本当のファンならば商品の売り上げよりも、優勝を待ち望んでいるファンを大事にしたほうがいいんじゃないのかなあ~と阪神ファンでもないのに言っておこう。

それにしても、近頃よく聞くのが表題の通り「~が~すれば経済効果がン億円!ダーッ!」というアレである。
アレは、変である。
なぜか?
「今回の災害による経済的損失が幾ら」というのは、まあわかる。純粋に災害による損失として単独で計算できるからだ。
しかし、例えば先の「阪神優勝ならば経済効果ン億円」のような言い方だと、いかにも阪神の優勝によって地域や日本の経済にン億円の単純上乗せが期待できるような言い方である。だが、この計算の中に、たとえば「他の球団が優勝できなかったが故の経済的損失」はちゃんと組み入れられているのだろうか?
はい、いるわけがないですね。世の中の事象はそれぞれが複雑なバランスの上に成り立っており、そんな計算を始めたら、それこそ他球団の動向だけでは済まなくなり、事実上キリが無いからだ。つまり、この「阪神優勝ならば経済効果がいくら」という試算は、阪神優勝により予想される、チケットや優勝関連グッズの売り上げ、ファンの移動に伴う交通機関の収入、集団でのテレビ観戦が増えることを見込んだ飲食店などの収益…等々を予想して単に積み上げただけ、の数字であることがわかる。そんな計算なら、資料さえあれば小学生でも出来るよ。足し算とかけ算だもんな。つまり、「~が~すれば経済効果がン億円!」なるものは、予想される儲けを見込んで算盤をはじいているだけの話であって、典型的な獲らぬタヌキであり、なにが”経済効果”だこのヤロー!なもんである。唯一意義があるといえば、それそのものが景気づけのアドバルーンとしての効用を期待できるところか。だがこうも”経済効果”のフレーズを頻発していてはアドバルーンの効果も薄れるだろう。
こんな目先の足し算かけ算ばっかりやって喜んでいるから、日本の経済屋はいつまでも競馬の予想屋レベルの扱いなんである。

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