やりました!!

 体操団体、ついにやりました。
 ルーマニア、アメリカとの大接戦の中、臨んだ最後の鉄棒。ルーマニアのセラリュを、そしてアメリカのポール・ハムを襲った重圧が、米田を、鹿島を、そして冨田を襲わなかったわけはありません。

 テレビの前の私の心音がアテネに届くのではないかと思うほど、ただ見ているだけでも震えが止まらない状況の中、彼らの強靭なメンタリティは、わずかの気配も感じさせないほどにプレッシャーをはねのけ、いつもの大会と変わらない完璧な演技を3人ともが演じきりました。

 そして何よりうれしいのは、日本の体操チームが思うように結果を残せない時代。それを一人で必死に支えてきた塚原の手に金メダルが渡ったこと。
 今回は個人総合を断念し、団体に照準を合わせての大会。鉄棒、跳馬以外の4種目で、少しのブレもない安定した演技で日本を引っぱってくれました。

 頼もしいベテランの存在、冨田という心強いエース、そして全員に浸透した強靭なメンタリティ。最高のチームが最高の結果を手にした、ある意味では順当な結果。しかし、それがここまで感動を呼ぶのです。

 日本人の強さを見せつけ日本体操界の未来、そして日本スポーツ界の未来につながる素晴らしい試合でした。
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