スピノザの『エチカ』と趣味のブログ

スピノザの『エチカ』について僕が考えていることと,趣味である将棋・競馬・競輪などについて綴るブログです。

東京スプリント&第二部定義六の根拠

2012-04-18 20:32:55 | 地方競馬
 地方競馬所属馬が2着までに入れば,かしわ記念とさきたま杯への優先出走権が付与される第23回東京スプリント
 先手を奪ったのはスターボードで,これはあまり考えていませんでした。コアレスピューマ,ナイキマドリードと南関東勢が先行。好位にダイワディライト,サマーウインド、セイクリムズン,セレスハントといったあたり。前半の600mは34秒6で,ミドルペースといっていいかと思います。
 直線入口で前3頭は雁行状態になりましたが,手応えに最も余裕があったのは逃げたスターボードで,一旦は後ろを離しました。追ってきたのは馬群を捌くように外に持ち出したセイクリムズンで,わりと楽に逃げ馬を捕えると,最後は1馬身半の差をつけ快勝。中団から馬群を縫うように内目を追い上げたフジノウェーブが2着に届き,3着に粘ったスターボード。
 優勝したセイクリムズンは前走の黒船賞に続く重賞5勝目。絶対能力で最上位とはいえないかもしれませんが,近況を加味すれば優勝候補の筆頭で,ここはそれに応えた形。ここのところは逃げていましたが,元々は差す競馬もできる馬で,今日はそういう形で勝ったのは収穫でしょう。安定性の高いタイプですから,当面はこの路線の主役を張っていくことになると思います。アストニシメントヤマトナデシコの分枝。甥には障害重賞1勝のオープンガーデン
 騎乗した岩田康誠[やすなり]騎手,管理している服部利之調教師は東京スプリント初勝利。

 もうひとつは,スピノザの哲学における完全性という概念との関係です。
 スピノザは第二部定義六において,事物の完全性というものを,その事物の実在性と等置しています。事物の実在性というのは,その事物が実在する力,あるいは第三部定理七で示されているような,事物の現実的な力のことです。つまりスピノザは事物の完全性という概念を,その事物が有している力という観点から把握しようと努めているということになります。
 このこと自体は単にスピノザ自身の考え方であるといってしまえばその通りではあります。しかし,スピノザがそのように事物の完全性を把握する根拠というのを求めるとするなら,それはその力というのが,単にその事物自身が有している力というのではなくて,むしろそれは神の力の分有であるという観点が大きく影響しているからだと僕は考えるのです。
 なぜなら,まず,第一部定理一一第三の証明というのが,第一部定義六からそれ自体で帰結してくるということは,今回の考察の中でもすでに触れた通りです。したがって,神というのは,実在性という観点においては,最高に完全なものであるということになります。いい換えれば,神以上の実在性を有するもの,すなわち実在において神よりも完全であるようなものは何もないということです。したがって,実は万物が神の力を分有することによって実在が可能になるということは,神の完全性を分有することによって実在が可能になるといっているに等しいということになるでしょう。つまり実在し得るいかなるものも,それは神の完全性を分有しているということになります。よってその意味において,その事物は完全であるということになるでしょう。そしてこのことを逆に考えれば,こうした神の完全性を分有しない一切のものは,実在することが必然的に不可能であるということになります。いい換えればそうしたものは不完全であるということになります。
 このことから理解できるのは,完全なものは実在し得るものであり,不完全なものは実在し得ないものであるということです。こうした根拠によって,スピノザは完全性を実在性と等置し得たのだと僕は考えています。

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