スピノザの『エチカ』と趣味のブログ

スピノザの『エチカ』について僕が考えていることと,趣味である将棋・競馬・競輪などについて綴るブログです。

マイルチャンピオンシップ&第二部定理一七系証明

2008-11-25 19:14:15 | 中央競馬
 秋のマイル王者決定戦という位置付けのマイルチャンピオンシップは,外国馬1頭を交え,一昨日行われました。5レースの落馬事故で武豊騎手が骨折したため,スズカフェニックスは安藤勝己騎手に変更。
 僕はコンゴウリキシオーが逃げるものと思っていたのですが,マイネルレーニアの逃げになりました。サイレントプライドが2番手になり,ローレルゲレイロとコンゴウリキシオーがその後ろ。逃げて結果を出している馬が多かったわりには激しい先行争いとはならず,前半の800メートルは46秒3で,スローに近いくらいのミドルペース。
 1番人気のスーパーホーネットは外枠のためずっと外を回らされましたが,直線の入口では前を射程圏内に入れ,そのまま追われるとよく伸び,抜け出す構え。本来なら横綱相撲の勝ちパターンなのですが,直線では少し前にいたブルーメンブラットが,馬群を割って伸び,ゴール前の鋭い末脚で内から交わし去って優勝。スーパーホーネットが2着で,好位から馬場の中央を伸びたファイングレインが3着に入りました。
 優勝したブルーメンブラットは前走の府中牝馬ステークスで初重賞勝ち。距離適性を考慮して牝馬同士のエリザベス女王杯ではなく牡馬相手のこちらに回ってきたもので,まずは陣営の好判断。吉田豊騎手ではこれで3戦3勝と相性もよいようですし,坂井千明さんが回顧しているように,好騎乗であったと思います。今年になってから33秒台の上がりをマークするようになった馬で,そのよさがここで生きました。馬名はドイツ語で花びらだそうです。
 吉田豊騎手は2004年の阪神ジュベナイルフィリーズ以来となる久々の大レース制覇。管理するのは石坂正調教師で,こちらはJBCクラシックに続き,今月は大レース2勝。マイルチャンピオンシップは共に初制覇となっています。
 このレースは外枠が不利という傾向がはっきりしています。そういう意味ではスーパーホーネットはよく戦ったといえるのではないでしょうか。

 明日は浦和記念です。ここはスマートファルコン◎,フィールドルージュ○,ルースリンド▲の3頭を上位視。トーセンブライト△とナイキアースワーク△まで。

 また明日から竜王戦七番勝負第四局が指されます。羽生善治名人の3連勝で迎える本局。新竜王の誕生なるか,渡辺明竜王が凌げるのか。

 それでは第二部定理一七系を証明します。ただし,この証明のためにスピノザは自身の自然学に訴えていますが,この系の証明の該当部分に関しては,現代の生物学や生理学の観点からは疑わしいと思われる部分が含まれていると考えられますので,ここではスピノザがいわんとする主旨については崩さないように,もっと単純に訴えます。
 人間の身体が外部の物体の本性によってある刺激を受けるならば,この刺激によって人間の身体の中に何らかの運動が起こります。そしてこの運動が起こることによって,というか,この運動が起こる場合には,人間の精神のうちにはある観念,すなわち身体の刺激状態の観念が生じるわけです。このことは第二部定理一七の証明の中で第二部定理一二に訴えているわけですから,『エチカ』においても妥当ですし,生物学や生理学の観点にも,少なくとも真向から矛盾しないものと思います。
 次にこの刺激状態の観念が人間の精神のうちに生じると,身体を刺激した外部の物体を知覚する,すなわち現実的に存在すると観想するということを示しているのが第二部定理一七です。よってこれを外部の物体の刺激から離れ,この人間の身体の運動のみに関連させて考えれば,このある何らかの運動と,外部の物体の知覚とが関係している,平行論における平行関係にあるということが理解できます。
 したがって,もしも後に,この人間の身体のうちに,外部の物体による刺激がなくてもこれと同一の運動が生じるならば,この人間はもはや現在しない外部の物体についても,それが現実的に存在すると観想するということになるでしょう。いい換えれば,この人間はこの外部の物体を想起するということになるのです。

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