スピノザの『エチカ』と趣味のブログ

スピノザの『エチカ』について僕が考えていることと,趣味である将棋・競馬・競輪などについて綴るブログです。

リコー杯女流王座戦&変種の命題

2013-09-06 19:19:15 | 将棋
 前期と同一の顔合わせとなった第3期女流王座戦挑戦者決定戦。対戦成績は里見香奈女王・女流名人が6勝,本田小百合女流三段が1勝。
 振駒で本田三段の先手。里見女王・女流名人の5筋位取り中飛車から相穴熊に。かなり揺れ動いた将棋だったと思いますが,最終的に勝負が決したといえる局面を。
                         
 6二にいた銀を引いたところ。ここは☗7二銀成とすれば先手が勝ちの局面。ただそれを逃して☗5四歩。後手は☖同金しかありません。手の流れから考えると☗4三飛成と指しそうなところですが,☗7五金打でした。これが敗着。☖6八龍と入られました。
                         
 後手玉は詰みませんし,先手玉は詰めろ。こうなればさすがに逃さず,詰めろを継続して後手の勝ちになりました。
 大逆転で里見女王・女流名人が挑戦者に。奨励会員同士のタイトル戦は来月26日に開幕とのことです。

 よって,まずは観念ideaはその内的特徴denominatio intrinsecaから把握される場合には,十全な観念idea adaequataであるか混乱した観念idea inadaequataであるかのどちらかであるという命題が,積極的であるといえるのかどうかを検討することにします。
 まず,単純にこれを命題として理解するならば,これはXはYであるという種類に分類されるということは明白です。そしてこの種の命題に関して一般的な結論を出すとすれば,これは積極的であり得るといえるでしょう。というよりも,すでにここまで考察してきたことからして,もしもそれを単純に命題のみによって解釈しようとするのであれば,積極的であるとみなせるような命題というのは,XはYであるという種類の命題以外にはあり得ないということが明らかなように思えます。なぜなら,このタイプの命題だけが,命題文の主語であるXに関して,XのXたる所以というのを示すことが可能であろうと思われるからです。
 ただし,だからといってXはYであるという命題のすべてが,積極的であるとみなせるというわけではありません。というか,正確にいうならば,そうであるかもしれませんが,まだそうであると決まったわけではないのです。なのでこの点に関してはまだ詳しく探求していく必要が残っているといえます。
 命題としてこれを把握する限り,この命題を積極的であるとみなすことは難しいように思えます。というのは,この命題は確かに内的特徴からみられた場合の観念に関して,ある真理veritasを記述しているのですが,この記述のうちには,内的特徴からみられた観念,あるいは観念の内的特徴そのもののどちらでもよいですが,それがそれである所以というものがまったく含まれてはいないといえるからです。したがってこうした観点から理解するのであれば,内的特徴からみられた観念が混乱した観念ではないなら,それは十全な観念であるという命題についても,積極的な命題であるとみなすことは不可能でしょう。
 ただ,ことばと観念の相違というものに注目するなら,必ずしもこうした結論となるとはいえないようにも僕には思えるのです。この命題が観念対象ideatumの観念として知性intellectusのうちにある場合,別の結論が引き出せそうだからです。
コメント
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