スピノザの『エチカ』と趣味のブログ

スピノザの『エチカ』について僕が考えていることと,趣味である将棋・競馬・競輪などについて綴るブログです。

新王者&第二の逆説の場合

2008-06-06 18:44:27 | NOAH
 グローバルタッグリーグで優勝したスミス・斎藤組が丸藤・杉浦組の保持するGHCタッグに挑戦する試合は,5月23日の新潟大会で行われました。この両チームはリーグ戦では30分時間切れ引き分けとなりましたが,この試合はその30分を超える熱戦となりました。
 試合の序盤はスミス組が丸藤選手に攻撃の目標を絞り,孤立させる展開に。ずっと休んでいた杉浦選手が登場したところで王者組がラッシュをかけ,この後,スミス選手が孤立。息を吹き返した丸藤選手がトラースキックから不知火。これをロープに逃げられた後,ポールシフトにいこうとしたのですが,重いスミス選手を上げることができませんでした。これが試合のポイントになったように思います。最後はアイアンクロスラムから雪崩式のバイソンテニエルを決めたスミス選手が丸藤選手をフォール。リーグ戦優勝チームがその勢いのままに第17代の新王者に輝きました。
 印象的だったのは試合そのものよりも試合後,ファンが大バイソンコールを送っていたこと。この日は雪崩式フランケンシュタイナーまで出して奮闘していましたし,スミス選手はNOAH生え抜きの外国人選手で,ベルトの獲得が初めてだったということもあり,祝福ムードが高まっていたようです。

 それでは第二の逆説の場合にはどうでしょうか。実はこの逆説の場合にも,第三の逆説の場合と同じことが生じていると僕は考えています。したがって,第三の逆説への反駁とちょうど同じような反駁が,第二の逆説の場合にも成立すると思います。
 たとえば,アキレスが亀を追い掛ける場合,アキレスが亀が運動を開始する地点に到達したとき,亀はそれより前のある地点,たとえばAにいるということをゼノンは主張します。この主張は一見したところ正しいようなのですが,実は誤っているのです。なぜなら,ゼノンはアキレスが亀が運動を開始した地点に到達するということの意味を,アキレスが亀が運動を開始した地点という空間を占めるとき,という意味で理解するからです。しかしこのように理解するならば,このことは,アキレスがその地点で静止しているという意味になるのです。むしろその地点に関していうならば,アキレスはただ通り過ぎるだけなのであって,アキレスが亀を追い掛ける間に,この地点を占めるということはないのです。同様にA地点に関しても,亀は進み続けているわけですから,亀はこの地点を占めることなく,ただ常に位置を変えつつあるひとつの地点としてのみ現れるということになります。つまり前提の中でゼノンがアキレスがいると示している各地点について,実はゼノンはその地点にいるということはないですし,これは亀についても同様です。
 そこでこれらのことは,ゼノンが示している地点だけではなく,亀が進み,アキレスが追い掛ける直線上のあらゆる地点について妥当します。この直線上のあらゆる地点を,亀もアキレスも占めることはありません。したがって,亀にしろアキレスにしろ,そうした地点を占めるということを前提として考えること自体が,誤りであるということになるのです。
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