裏面打法は単板で

10mmの単板に両面ラバーを貼っている男が,卓球についてまとめます。

バック特化型ペンドラ?!

2017-08-29 23:26:23 | 選手
またもや選手紹介と言う形になるのだが

今回ばかりはペンの中でも変わっていると言えよう。

今回紹介するのは平野伸幸

また誰を持ち出してくるのかと思われるが,彼はペンドラの中でも相当変わっている類の選手と断言出来る。

特筆すべきはそのバックハンド系技術である。

表面での打球なのだが,彼の場合はまた独特で,バックショートの時のようなグリップで下に引くようなテイクバックから斜め前方向に振り抜くというもの。

このスイングを軸に,中陣からのバックドライブからレシーブまで,あらゆる技術をこなすのである。



実践のVTRでも分かる通り,持ち前のバックハンド一発で得点することも可能である。

何故このスタイルを歩むことになったのか。

卓球王国のインタビューだったと思うのだが,従来のペンドラらしく動くのがダルいからこうなったとの事である。

何よりも体型がそれを物語っているのだがw

こう見えて日本リーグ(信号機材)で活躍しているのだから驚きだ

こんな個性的な選手が世界の舞台に出られないのか,同じペンドラながら不思議でならない。

裏面打法に取り組もうにもちょっと辛いと思う方は,参考にしてみてはいかがだろうか。

ただし体系が悪くなるかどうかは自己責任と言うことで

では,また


貴重な日ペンレフティー

2017-08-27 14:57:36 | 選手
暑さも少しマシになってきたところで,久々の人物紹介

今回紹介するのは,清水康充

1987年1月2日生まれの30歳,日本でも今や貴重となった正当派のペンドラの一人である。

全日本選手権2位の木方慎之介を輩出した実践学園高校から専修大学を経て,全日本社会人選手権に出場経験を持つ。

特に実践学園在学時の2003年,全日本ジュニア選手権でペンとして唯一ベスト8に進出してその存在を知らしめた。

当時卓球を始めて間もない頃で,なおかつシェークの方が多数派であるとビギナーながら感づいていただけに,卓球レポートでそのことを知って驚いたのを覚えている。


2003年全日本ジュニア選手権

準々決勝では,何とあの水谷隼とも対戦

ペンドラらしい素早い回り込みや切れのあるドライブが特徴的

現在では自由が丘を中心に展開する卓球教室Tactiveでエリアマネージャーを受け持ち,後進の育成にあたっているそうだ。

マニアックなペンドラファンはぜひ会いに行ってみよう

では,また

2017 インターハイ 男子決勝

2017-08-25 23:59:59 | 試合
今更と思われるかとも多いかも知れないが,今年もまた戦いの季節がやって来た

甲子園がなかなか決勝にたどり着けないこの状況で,卓球のインターハイはもう既に結果が出ている。

【卓球】2017 インターハイ


決勝のカードは自分も前から知っている愛工大名電の木造勇人戸上隼輔(野田学園)

戸上に至っては全くのノーマークで,正直結果が分かるまでその存在を知らなかった

この試合での木造選手,チキータを中心にしつつストップも織り交ぜてチャンスボールを出させる強気の戦術が光っている。

丹羽に似てそこまで下がるタチではないのも,強さの秘訣だろう。

強硬なカウンター攻撃が殊に印象的だ。

思えばここ数年インターハイの結果というものをまともに見てこなかったためか,以前と勢力範囲が変わっている気がする。

自分が卓球を始めた当初,男子と言えば青森山田がほぼ一強の状態だった。

しかし岸川聖也が入って来てからは,一時期仙台育英が青森山田を凌駕するようになる。

その後再び青森山田は頂点に君臨しだしたのだが,同時に古豪・愛工大名電に加え,希望ヶ丘と野田学園という新興勢力が後を追っていく形に変化。

そして2013年に希望ヶ丘,さらに昨年に続いて愛工大名電が今年連覇と言う形で頂点に立ち,青森山田の一強時代は今のところ落ち着いた状態となっている。

全国に行ってもいないのに,何だか書いているうちに色々と思い出してしまった

では,また

若きオリンピアン

2017-08-19 23:59:12 | 選手
前回に連続する形で,また人物紹介

今回紹介するのは,石田清美

またどんな奴出してくんねんと思われるかも知れないが,実はこの方,れっきとしたオリンピック日本代表なのである。

京都府宮津市出身のペン表ソフト速攻型で,10歳の頃に姉に誘われて半ば強引に始めさせられたものの,その後全日本のカデットの大会で優勝するほどに実力をつけていく。

高校進学後には2年,3年とインターハイでチャンピオンに輝いた後,世界選手権を経験し,オリンピックの日本代表にも選ばれ,単複ともに出場。

シングルスは予選で敗退したものの,ダブルスではベスト4に進むことに。


1988年,ソウルオリンピックにて。

準決勝で後の金メダルペアの梁英子・玄静和ペアとの対決

彼女は今もなお,大会期間中は「苦しかった」と振り返る。

特に印象に残っているのは,相手となった梁英子・玄静和の絡みであると言い,「勝気な妹を姉が諭している」風に見え,雰囲気は良かったと言う。

この試合に敗れた後,メダル決定戦でもユーゴスラビア(当時)のペアに負け,メダルを逃している。

その後イップスに苦しみつつも,全日本選手権のシングルスで2度の準優勝を経験するなど実力を見せ,30歳まで現役を貫いた。

今は結婚したのか今井と姓を変え,大阪で卓球のインストラクターになっているそうだ。

ソースはこちら

では,また

表に回転の要素を

2017-08-14 23:51:18 | 選手
仕事疲れで盆半ばまで一切更新が出来ずorz

ここは気休めに選手紹介と行くか

今回紹介するのは陳龍燦

1965年3月21日生まれの52歳で,80年代に中国NTで活躍し,その後90年代に入ってから日本リーグでプレーした選手である。

あの全日本チャンピオンの偉関晴光とはかつて中国NTでダブルスを組んだ仲で,87年世界選手権,そして翌年のソウルオリンピックで共にチャンピオンに輝いたと聞けば,ピンとくる方も多いかと思う。

戦型は中国伝統の表ソフト速攻型だが,他の選手と一線を画すのはその回転量である。

ドライブマンをも凌駕するほどの回転量のパワードライブに加え,サービスからツッツキに至るまでの,細かい技術においてもよく切れていて,あの荻村伊智朗も目を見張ったほどだったと言う。

卓球レポートにおいても,日本にいた時代には戦型別ステップアップレッスンのコーナーで連載を担当,その中でバーベルで手首を鍛えるトレーニング方法を紹介しており,これが彼のプレーの強さの秘訣となっている。

それまでの速攻戦術に回転の要素を加えたことで世界で活躍した,恐らく数少ない存在と言えよう。


1985年世界卓球の決勝にて。

陳龍燦だけラバーが青い気がするのだが,恐らくこの頃はまだ今のように赤と黒に統一される前だったから仕方がないのだろう。

何しろこの大会の混合ダブルスでチャンピオンになった蔡振華がアンチで猛威を振るっていたばかりにルールが改訂の方向に動いていたのだから。

ちなみに日本リーグに在籍していた90年代には,ラケットの裏面に裏ソフトを貼り,最後まで裏面打法を使わずに反転するというスタイルだったという。

悩めるペン表の皆さんには,彼みたいに回転の要素も今一度プラスしてみてはどうかと提案したい。

では,また