さて、あと上海で気になる場所はといえば、田子坊です。
最近、日経新聞に連載されている高樹のぶ子の小説「甘苦上海」でこの街は少々不思議な雰囲気を持つ場所として描かれています。
地下鉄の黄陂南路駅から重慶南路を南に下りて行くと、路はゆるく左へカーブしています。

途中の復興公園で市民が空高く凧揚げを楽しむ光景が見られました。
のどかな午後のひと時です。

20分程も歩いたでしょうか、重慶南路を右に曲がると数百メートルで田子坊の入口です。


休日の午後、明るい陽射しの中の田子坊は思った以上に小奇麗で、「北海道の味」などという看板も見え、観光地そのもの。
東京でいえば、浅草や根津あたりの横丁といった雰囲気です。
そして、そこで姿を見かけるのは圧倒的に若い人たちばかりでした。


細く、入り組んだ路地が無秩序に続き、ちょっと見は怪しそうな雰囲気を感じますが、ごみ一つ落ちていない街に若者向けのブティックなどがならびます。
更には、ブライダルドレスの女性を見てしまうと、まるで渋谷か原宿あたりを歩いているような感覚です。


そう言えば、上海滞在も今日で6日目。
もしかすると、田子坊でハラハラ、ドキドキすることが無いのは、街が小奇麗な為ではなく、私の目がすっかり上海の風景に馴染んでしまった所為なのかもしれません。


気の済むまで、狭い路地を歩きまわり、私は田子坊を満喫しました。
上海の最後の一日は、旅の余韻を楽しむかのように、終日ゆったりした気分で過ごすことができました。
