陸海岸を南にむかいました。
急ぐ旅ではありませんし、「花の名所」にリストした場所もこの辺りにはないので、のんびりと車を進めます。
北山崎園地のすぐ南の鵜の巣断崖にも寄っていくことにしました。
駐車場から海辺の断崖までの歩道の両側は美しいアカマツ林が続いていました。
私は今まで、これ程までに美しいアカマツの林を見たことがありません。
鵜の巣断崖は海岸から200mの絶壁がそそり立ち、見下ろせば足がすくむような場所で、波が白い飛沫を岩に寄せていました。
数年前に、イギリスの有名なセブンシスターズを訪ね、足を震わせながら白い断崖を覗きこんだことを想い出しました。
写真を並べると、鵜の巣断崖の方がセブンシスターズよりも高く、豪壮さははるかに優ります。
緑豊かな自然に裏打ちされた、世界的にも秀逸な景観だと思います。森と緑を見慣れた日本人よりも、海外の観光客に高い評価が得られるかもしれません。
鵜の巣断崖は絶壁が5層に連なりますから、英語で表せばファイブブラザーズでしょうか。
それともファイブナイトクリフ(five knights cliff )、5人の騎士の断崖とでも命名すれば海外での知名度が上がり、海外からの観光客が増えるかもしれません。
岩手県観光課の皆さん、地域振興策として如何でしょう。
左写真 三陸 鵜の巣断崖 右写真 イギリス セブンシスターズ
鵜の巣断崖から三陸海岸を更に南下し、国道から真崎岬への細い道に紛れ込んでみました。
真新しいコンクリートの堤防を沖に見ながら、親子連れが、海辺で夏の盛りを満喫していました。
浮き輪で泳ぐ子供達にカメラをズームすると、満面笑顔の表情が得られました。
磯辺には、たわわに実を付けたハマナスが枝を広げていました。
震災から4年の歳月を経て、花は実を付け、子供達が笑顔を見せています。
2011年6月にボランティアで入った石巻の海岸は、津波で盛り上がった砂礫の上に瓦礫と流木が積み重なり、渚へも近づけないほどでした。
2011年6月の陸前高田海岸
その光景を思い出すと今でも胸が塞がれますが、今回の旅で目にした光景は、私に心の安らぎをもたらしてくれました。
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