9月12日 帯広のNさん宅を自転車で、朝の7時半頃に出発しました。

市内を北へ進んで、程無く十勝大橋のたもとへ出ました。

十勝川は、数十年前と変わらぬ表情で豊かな水を湛えていました。
今日もまた一つ川を渡って、向こう岸への旅が始まります。

対岸の音更(おとふけ)町の街を、淡々と朝陽の中に自転車を進め行ました。

すぐに家並は途絶え、緑の畑が周囲に広がりました。

この時私は、今回の自転車旅の完走をほとんど確信していました。
60歳半ばの足と背には、それ相応の筋肉痛を感じますが、大きな負荷さえ掛けなければ、一日中自転車をこぎ続ける旅を、最後までやり続ける自信が付いたのです。

今回の自転車旅の最終目的地は宗谷岬です。
これから、ひたすら北へと走り、最難関と思う大雪山系の三国峠を越え、層雲峡、上川、士別、名寄、音威子府を経て宗谷岬を目指します。

国道241号線は、十勝平野に直線を描き、北へと伸びてゆきました。
今日は何処まで行けるかだろうかと考えながら、幾つかのパターンを想定しました。
今回は地図を持ちませんが、学生時代を含め、20年以上も北海道で暮らし、その後も度々北海道を訪ねた私の頭の中に、かなりの精度で北海道の道路地図がインプットされています。

今日の予定ルートを考えれば、何処にテントを張るにしても、十勝平野の北部に位置する士幌か上士幌の街が食糧調達の最終ポイントですから、それを逃せば旅は悲惨な結果を招きかねません。
帯広を出発して約2時間、上士幌の街が近づいてきました。
ゆったりとしたペースで自転車をこぎ進め、スーパーマーケットの案内標示を見落とさぬように心がけました。
そして予定通りに上士幌で食料品を購い、再び国道へ戻って、北を目指しました。
走りすぎる道のほとりで、秋の陽射しを浴びるトリカブトが、上品な紫の花色を見せていました。
花が毒を含んでいたとしても、いや、だからこそ、花の彩に惹かれるのでしょうか。
昨日の荒天が嘘のような、向かい風のない穏やかなサイクリング日和に心が和らぎます。
そんな風に、路傍の花に目を休めつつ自転車を進めて行くと、「上川 108㎞、ぬかびら温泉郷 22㎞」の標示が見えてきました。
時計は持ちませんが、昼にはまだ相当間があるはずです。
この先に長い上り坂があったとしても、今日の目的地と想定していた、糠平温泉をクリアするのはほぼ確実に思えました。

([10月4日現在] :それにしても、ラグビーワールドカップ、今夜のサモア戦、ビールが美味しかったですね!
正直、勝てるとは思っていませんでしたから。)
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