マカオから早目に広州に帰ってきたのは、成り行き的な状況だったのですが、実は珠江に面した、あの蛇が蠢く海鮮料理の店が気になっていたことも理由の一つです。蛇を食するつもりは毛頭ありませんが、それ以外の様々な鮮魚が脳裏にちらつきました。
しかし、マカオからのバスを降りて、バス停近くのその海鮮料理店を覗くと、既に、席は客で埋まっていました。そんな状況で、4~5人掛けのテーブルを一人で占拠する気にはなれません。気を使いながら食事をしても美味しくはありませんから。
そうなんです、中国一人旅の最大の欠点は食事の場所に悩むことです。
早々に海鮮料理を諦めて、次の場所を目指しました。

まずは一度ホテルへ帰り、シャワーを浴びて身支度を整えます。
ホテル最寄の陳家祠駅から二駅目の黄沙駅に行き、そこから徒歩で上下九路の陶陶居酒家に向かいました。
この店はガイドブックに「大衆的な広東料理レストラン。ひとりでも気軽に入れるお店。かっては、魯迅などの文人が集ったことで有名。飲茶のほかに伝統的な料理も出す。」と紹介されています。

地下鉄の黄沙駅を出てからちょっと迷いましたが、程なく目的の「陶陶居」に到着。
玄関に待機していたチャイナドレスの小母チャンに、いつもの如く、指を一本立てて一人だということをアピール。小母チャンはニコッと笑顔を見せて、私を席に導き、テーブルにメニューを置きます。

メニューを開く前に、まずは「ワンビァー、プリーズ」 小母チャン「ビヤー? OK」
ビールが届く前にメニューを広げて、その中に記載してある省略漢字と英語を見比べて、無難なところから「beaf with wine」と、ちょっと遊び心で「roasted intesutin(腸のロースト)」を、更に日本で酒を飲むときに必ず頼む「漬物」の代わりに「胡瓜」の字が入った前菜を一つ注文しました。

横浜の広東料理店で食した、家鴨の舌を炒めた料理が美味しかったのを思い出しました。
家鴨の舌を食べたくなったので、チャイナドレスの小母チャンにメニューの中の家鴨の字を指差し、手で羽ばたきしながら「ダッグ、グヴェグヴェ」、舌を出して「タング、エー」、などと会話を試みますが全然通じません。
メニューにそれらしい写真もないので、多分、この店には無いと諦めましたが、これ以降すっかり小母チャンとも打ち解けて、二本目のビールを頼む頃には小母チャンも何やら中国語で冗談を言い始めます。
料理の味は、炒めたピーマンが程よい辛味で、胡瓜のオイル漬けも、淡白な歯応えがなかなかのものでした。
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