花の旅

　空に雲が重なる下、天草下島を北へと向かいました。

　進行方向右手に、湖のような、鏡を思わせる水面が見えてきました。

　ナビの画面に早浦の文字が示されていました。

　白木河内で左折し、国道389号に入ります。

　389号はサンセットラインの名称で呼ばれているようです。

　やがて左手の丘の中腹に教会が見えてきました。

　大江天主堂のようです。

　暫くはしると次の目的地、西平椿公園への表示が見えてきました。

　西平椿公園は、住民が椿油を採取する目的でヤブツバキを守り続けた、ヤブツバキの群生地で、約２万本のヤブツバキが花を咲かせるそうです。

　ツバキの見頃は２月下旬から３月上旬だそうです。

　今はまだ季節が早いのですが、園内に植栽された幾本かの園芸種に花を認めました。

　西平椿公園は日本の夕陽百選の一つとしても知られています。

　正面に広がる海は昭和45年に海中公園に指定されました。

　海上の、1100ｍ先に見える数十個の岩礁が大ヶ瀬、そこから更に南へ2800m先の礁が小ヶ瀬と名付けられ、それらの岩礁は天草市の指定文化財となっています。
 

　天草灘の雄雄しい景色を左に眺めながら北上し、１時間少々で、天草から島原へ渡るフェリー港、鬼池港に到着しました。

　フェリーは１時間に一本運行されていて、20分程も待つと、フェリーは島原半島の口之津を目指して岸を離れました。

　30分程の旅程で長崎県に上陸します。

　今回の「花の旅」も、これでほぼ半分が終了し、旅を完結させるまでの輪郭が見えてきました。

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