新天地から歩き始めて500メートル程度、次々と現れて私を刺激し、驚かせ、喜ばせる上海の次なる出し物は東台路古玩市場。
ガイドブックには「豫園と新天地の間に位置する骨董店街、商品は貴重な骨董品からガラクタまで玉石混交なので、目利きが必要」と紹介されています。

毛沢東の人形や唐三彩の写しが並んだ店先を冷やかしながら、豫園方向に向かいます。

街の到る所に飲食店が店を構え、その内容も千差万別です。
中国の胃袋の大きさを感じさせてくれます。

そして、ここで私は以外なものを目にしました。
それは、ビルの建築現場に構築された竹製の足場です。
今の日本では、どんな建築現場でも足場は鉄パイプですから、こんな竹製の足場を見ると「大丈夫なの?」と思ってしまいますが、上海ではかなり高いビルの足場でも竹を使っていました。
近頃のCO2発生削減を尊重する考え方からすれば、竹を建築現場の足場に活用することは、化石燃料を使って製錬する鉄よりも合理的な方法だと考えられます。

しかし、日本の建築現場では、足場を組むときには鉄のパイプを上下に繋げ、間を金属性のジョイントのようなもので固定します。
そのジョイントにナットを、職人さんが電動ドリルで回し込んでゆく、という作業で足場を組んでゆきます。
(ご存知の方、間違っていたらご指摘下さい)
この方法だとスピーディーに、見る見るうちに足場が組みあがっていきます。
多分人件費が高い日本では、竹を探してくる方が大変ですから、このやり方が最も経済的なのでしょう。
しかし、鉄の足場を裏で支えているのは結局、インド洋をはるばる渡ってくる石油なのだと考えると、一見スマートな方法ではあっても、地球を傷つける行為と日本の拠ってたつシステムの脆さを考えてしまいます。
竹で足場を組むエコな方法のように、古いツールを新しい価値観で見直し、蘇えらせる発想がこれからの日本の企業に求められているのかもしれません。
この街でも、路地に骨董品を積み上げた商店の向かいに、住居用の二階建ての建物が連なり、開け放った窓から、6畳ほどの狭い空間で生活する、飾らない庶民の生活を伺い知ることができました。
