ミシガン大学植物園のトレイルは、フレミング川が流れる森の中に続いています。
北海道だと野幌の森林公園、関東では千葉の泉自然公園、関西では枚方の山田池公園などに近いイメージでしょうか。
大学の施設ですから、夫々の公園よりは、自然に手を加えない状態で管理されています。
四つあるトレイルの中から20分程のものを選んで歩き始めました。
周囲に人の気配が全くありません。
小川の水は音もなく流れています。
小川に掛けられた木橋を渡るとき、足元で木の橋が、かたことと音をたてます。

小雨が降っていますが、風もない森の梢に小鳥の囀りが明るく響きます。
私は、登山用のウールのシャツを着ていますので、早春の雨にも寒さを感じません。
小川を渡ると目の前に四阿が見えてきました。

その先は、落葉樹の林に踏み固められた道が続いていました。
小道を縁取るように、早春の草が、雨の中でみどり色に濡れていました。

小道の横に小川が流れます。
私はその流れの中を一匹の鱒が、ゆっくりと泳ぎ渉って行く姿を認めたような気がしました。

雪融の水を溜めた藪の中では、春を待ちわびる草々の芽が萌え出しています。

小川に掛かる木橋をもう一度渡ります。

その橋の上から流れを見ると、春の小川は思いの外に豊富な水量で、両岸から迫り出す藪の赤い枝は、まるで祝祭の前夜祭に灯る篝火のようにも見えます。

早春の小道は、右岸を、流れに沿って上流へと続き、

静かな森の中でささやかな堰が水音を立てていました。

温かな落ち葉の褥の中で、やがて来る春を演じる主役達が、顔を覗かせていました。

梢の少ない場所では、雪解けも早かったのでしょうか、小道は緑の絨毯に変わり始めていました。

雨に濡れそぼる木道の脇にも、小枝の赤い篝火が揺れていました。

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