登山道はスキー場のゲレンデを登っているようです。
谷の中にリフトが伸びて、ゲレンデと登山道が交差する辺りで「苗場山登山道」の標識を幾度も目にしました。

祓川コースの登山道は良く整備されて、水の流れる場所や湿地に木道が施されていました。

そんな木道の横に、イワカガミが淡いピンクの花を咲かせていました。
今回のルートでは、この辺りから頂上まで、可憐なイワカガミが絶えることなく私の目を楽しませてくれました。

湿原にはイワイチョウやカンスゲが姿を見せます。

イチョウの葉のイワイチョウ 剽軽な姿のカンスゲ
私はこれら高山植物を目にするのは、本当に久しぶりです。
彼らの姿を目にするだけで、「あった、あった」と嬉しくます。
登山道は広葉樹の森から針葉樹の森へ進んで行きます。

そのような多彩な森の中で残雪を目にしました。
トウヒなどの針葉樹が高い場所で葉を茂らせ、地面に光が届かないからでしょうか、林床に笹が茂り、植生も単調です。

針葉樹の森を抜けると、にわかに視界が広がりました。
とは言うものの、眼下には雨雲が漂い、周囲の峰々も厚い雲に覆われていました。

やがて林道は湿原に囲まれ、多彩な植物が姿を見せ始めました。
路傍の石を囲むように、ゴゼンタチバナが手を繋ぎ、花の輪を見せています。
ゴゼンタチバナは熱を蓄えた石を湯たんぽ代わりとしているのかもしれません。
クスッとするほどに、微笑ましい光景です。

ツツジの仲間のベニサラサドウダンはサラサドウダンの変種で、株毎に花色が赤紫色から桃赤色にまで微妙に変化します。

そんな植物の様子を楽しみに登っていると、いつの間にか標高が高まっていました。
中ノ芝は1880メートル。
そこに木を組んだテラスが設けられていました。

東を振り返ると、平標山から谷川岳へ連なる山稜が見えています。

しかし、素晴らしい景色に感動し、山名を確認しようと広げた地図にポツリポツリと雨が降り始めました。
それよりなにより、雲なす数のブヨが周りを飛び回ります。
こいつらに咬まれますと、皮膚は腫れ上がり、とんでもない目に遭いますから、長居は禁物です。
早々に地図をたたんで、足早に出発しました。
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