黒斑山へ登り、11時過ぎに登山口の車坂峠に下りてきました。
周囲に雲は減り、明るい陽射しの中で、眼下に青い佐久平が広がっています。

時間には十分に余裕があります。
選択肢として、黒斑山から稜線上を蛇骨岳・仙人岳へ足を伸ばすルートも考えていました。
しかし、黒斑山の山頂で天候状態やルートなどを考慮して、花の百名山にも名を連ねる高峰山へ登ることにしました。
高峰山への登山口は、車坂峠の高峰高原ホテルの裏側にあります。
登山道の標識とともに、白い鳥居が出迎えてくれました。

登山口から、なだらかな坂を7、8分程度で登りきると、正面に高峰山への稜線が望めました。

ご覧の通り、左手の高峰山の頂上までは平坦なハイキングコースです。
観光バスで来た、大勢の昔の御嬢さまがクラブツーリズムの名札を付けて、図鑑片手に山道に溢れていました。
何を勘違いしたのか、その方々が突然私に「この花は何?」と質問してきました。
「ニッコウキスゲですね」と答えましたが、次のタカネシュロソウの名が出なくて、「えーっと、あれなんですが、名前がすぐに出てこないんですよ、すいません。」と頭を下げますと、昔の御嬢さまはニッコリしながら「思い出したら教えてね~」と元気一杯です。

ニッコウキスゲ タカネシュロソウ
途中でキバナオダマキを見かけましたが、次に見つけたアザミの正確な名が分かりません。
思わず辺りを見回して、「よかった、花の名前を聞かれなくて」

キバナオダマ 詳細不明のアザミ
振り返ると、さっき登ってきた黒斑山が、夏雲の下で緑に包まれていました。

高峰山の頂上に着くと、小さな祠が岩の間に祀られていました。

高峰山の頂上附近は観光客で溢れていました。
皆さん、思い思いにお弁当を広げて、夏山気分を満喫しています。

帰り道では、ミヤマホツツジやハクサンフウロなどの花を見かけました。

ミヤマホツツジ ハクサンフウロ
高峰山へは、往復で、僅か90分程の行程でしたが、爽やかな風の中で懐かしい花々に出会えて、長閑なひと時を過ごすことができました。
しかし、山道の脇で枯れ果てた木立が天を仰いでいました。

夏山の爽やかな季節はほんの一瞬です。
山では、お盆を過ぎたころから、厳しい季節の前触れが始まります。
山の花の季節は一瞬のうちに過ぎ去ります。
そんな刹那に、可憐な花に出会えた幸せを感じて、毎年こうして、山へ花を訪ねることができれば、普段の生活が一汁一菜でも我慢できるかもしれない、などと、この時は思ったものです。
(アーァ、良いのかな、こんなこと書いちゃって。)
私はこの後、車坂峠を下り、軽井沢植物園に寄って、数枚の花の写真などをものにすると、あちらこちらの道の駅で地場のアイスクリームなどを味見しながら、アスファルトジャングルへと戻って行ったのでした。
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