対岸の段々畑を眺めながら谷を下っていると、二十メートル以上もありそうな高木の上の、人の姿に気付きました。
この木は、以前ご紹介した沙羅双樹(サラノキ)です。
すぐ近くに、木に登る人の作業結果を示す沙羅双樹を見付けました。
ヒマラヤの斜面に積み重なった段々畑で、牛やロバの力を借りて作物を育てていますが、家畜の命をサラノキなどで賄っているのでしょう。
サラノキは、数十メートルの高さで密に葉を茂らせ、ヒマラヤに暮らす人々の営みを支えているのです。
これだけの高木に家畜の飼料を依存する畜産は、世界にも珍しいのではないでしょうか。
沙羅双樹の所有権はどうなっているのでしょうか。
きっと集落には、互助システムがありそうな気がします。
沙羅双樹に登って作業するオジサンの姿から、ヒマラヤの民の暮らしを窺い知ることができました。

空に再び、鷹が姿を現しました。
今思えば、鷹の姿をみかけたのはこの辺りだけでした。
都会の杜にカラスが多いように、ヒマラヤの鷹も段々畑の住民と共存しているのかもしれません。

見上げる空にマチャプチャレが聳えていました。

谷底へ下るにつれ、植物が多様な変化を見せます。
昨日一日の行程の中で、北海道から沖縄辺りの環境に相当する植生の変化を見てきました。
今日は何を見ることができるのか、興味深々です。

子供達の登校時間が近いようです。
民家の横を通り過ぎると、一人の少女が熱心に、朝陽の中で髪をすいていました。
場所が変われば変わるものと、世界中どこへ行っても変わらぬものがあります。

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