近所に暮らす孫と遊んだ後、ソファーで寛いでいると、長男が遠慮がちに「お父さん、風呂場の改修工事が7月1日から始まるけど、車で出かける予定は大丈夫?」と聞かれました。
長男と孫が暮らす家は、私が18年前に購入した建売住宅ですが、風呂の給湯器が壊れ、風呂場の換気が悪いので、ユニットごと取り換えることにしたのです。
工事中は、駐車場に車があると邪魔ですから、1週間程、車で旅に出てくれると助かる、というお話です。
私は2011年から毎日が日曜日ですから、そんなこた~ お安い御用です。
旅行先をあれこれ考えましたが、梅雨時に西へ向かうのは気乗りしません。
東京から新潟へ抜けて、ハナショウブやアジサイ園などを巡りながら北へ向かうことにしました。
自分のHPを参照し、新潟県六日町で「上の原公園花菖蒲園」を訪ね、会津高田町の伊佐須美庭園や裏磐梯で雄国沼のニコウキスゲを見ながら北上するプランを考えました。
花のタイミングに合うかな?と、若干の不安はありますが、日時が規定された旅なので、選択肢は多くありません。
ということで、7月1日の早朝、私は東北自動車道の、福島県国見SAの車中で目を覚ましました。
??? 「何かおかしい」ですって、はい、その疑問はごもっともです。
と言うのも、出発前日の6月30日に天気予報が、「新潟は7月1日から雨」と告げたのです。
それならばと順路を変え、計画とは逆周りのコースに変更した次第です。
仙台で高速道路を降りて、仙台郊外で給油しました。
車で長距離旅行する場合、地方都市から他県へ通じる主要な国道を走れば、安価なガソリンスタンドが見つかる可能性が高いのです。
車を満タンにして、国道4号を北上しました。
この辺の道路は幾度も走りましたので、見覚えのある風景が続きました。
一番最初に訪ねたのは、一迫山王史跡公園あやめ園です。
月曜朝の10時半頃ですから、駐車場はがらんとしていました。
あやめ園への散策路に、弥生時代前期の竪穴住居が復元されていました。
今から2000年程前、東北地方としては大規模な集落だったそうです。
白いナツツバキが散策路の傍らで花を咲かせていました。
肩の力が抜ける様な、安堵感を伴う旅情が胸に広がりました。
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