9月7日 月曜日
大洗は朝から小雨が降っていました。
民宿では、今夜のお客さんを迎える準備があるとかで、10時のチェックアウトを求められました。
同宿した二人連れの女性達は、大宮の知人と連絡を取り、今夜はその方の世話になると、宿のご主人の車で送られ、大洗駅へ向けて宿を去って行きました。
私は彼女達を見送った後、自転車に跨り、海岸沿いに並ぶ観光施設を目指しました。
最初に入った大洗マリンタワーのエントランス横にテーブルとイスが並んでいたので、売店カウンターのお嬢さんに、「ここのテーブルで食事をしても良いですか?」と聞いてみました。
すると、「この場所に飲食物の持ち込みは禁止ですが、テーブルは自由にお使い頂けます」との返事が得られました。
見渡すと、大洗海岸にはクロマツやリキダマツが数多く植栽されていました。
私はそれらの松の枝葉の観察を行ない、数本の枝を採取すると、大洗マリンタワーエントランスのテーブルに陣取り、マツの葉の測定を始めました。
今日一日、夕方のフェリーが出発するまでに時間はたっぷりとあります。
きっと、今日のこの時間は神様が私にくれたプレゼントなのだろうと考えました。
もし今日一日の作業が大きな発見に繋がれば、「今日はきっと忘れられない一日になるぞ」と考え、ちょっと頬を緩めました。
勿論、頬を緩めたのは「あぁあ、なんて能天気なんだろう」という自分への嘲笑も含めてです。

フェリーターミナルの窓口は、15時に開きました。
直ぐに乗船名簿を整え、苫小牧までのチケットを購入しました。
60歳以上はシルバー割引が該当しますので、商船三井フェリーのエコノミー席は自転車を含め苫小牧港までたったの9190円です。ルンルン♪
乗車券購入時、乗船開始時間は17時ですから、それまでにお集まり下さいとの説明がありました。
私は一旦ターミナルを離れ、昼前に確認しておいた街のスーパーに出向き、幕の内弁当とカップ麺、缶チューハイなど、船旅で必要となる食料を買い求めターミナルに戻りました。
「車、オートバイ、自転車の乗船を開始します」のアナウンスがあり、岸壁へ向かいますと、「さんふらわあ さっぽろ」の船腹からタラップが岸に伸びていました。

中高年のライダーを含む20数台のオートバイが乗船開始を待って並んでいます。
その列の横の自転車は私一人でした。
ライダー全員の視線を浴びながら(と思いながら)、いの一番にローギアでタラップを上り、船内の人となりました。

エコノミー席は、幅50㎝程のマットレスとシーツが壁に沿ってならんでいます。
夫々に番号が振ってあって、ほぼ一つ置きに客席が割り振られていました。

私は自分の席を確認すると、デッキへ廻り、西の空に沈む夕日を眺め、その足で展望風呂へと向かいました。
フェリーはゆったりした展望風呂を、真夜中以外いつでも利用することができます。
共同風呂ですから、早目に入るとお湯も綺麗で、贅沢な気分に浸ることができます。

お風呂から上がる頃、大洗港は夜の闇に包まれていました。
フェリー出航後のレストランに、ディナーを楽しむ多くの人達の姿がありました。
私の夕食は、スーパーで買い求めた幕の内弁当と缶チューハイです。
独りでレストランのテーブルに座っても、レストルームのテーブルで弁当を食べても満足感に大差はありません。

ディナーは1700円ですが、弁当は450円でした。
年金生活に入っても、萎縮した時を過ごす気などは毛頭ありませんが、無駄な出費を抑える心がけは忘れないようにしています。
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