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ヒマラヤ最古の寺院

2014-04-07 22:12:58 | ヒマラヤ・トレッキング 花の旅

 

 

 ヴィシュスマティ川を越え、左右に曲がりながら丘の斜面を登る、穴だらけの道を自転車で登りました。

 

 10分程で、白いストゥーパを頂きに見上げる、スワヤンブナートに至る長い石段の前に出ました。

 

 私は柵に自転車をワイアーキーで固定し、スワヤンブナーへの石段を登り始めました。

 

 

 

 石段を登りきる手前、最後の10段を残す辺りで、突然、左手から「チケット」の声が掛かりました。

 

 スワヤンブナートに立ち入る外国人は200Rsの入場料が必要なようです。


 

 石段を登りきって振り返ると、木立越しにカトマンドゥ市街が一望の下に見渡せました。 

 

 

 近年の地質学調査で、かってのカトマンドゥ盆地は大きな湖で、南部の山が崩落して盆地が出現したことが判明したそうです。

 


 しかも、スワヤンブナートはカトマンドゥ盆地がまだ湖だった頃から丘の上に建っていたと云う伝説があり、その伝説が事実であるなら、この寺院はヒマラヤ最古の寺院と言えるのだそうです。

 

 

 青い空の下、白いストゥーパに、豊かな色彩の祈祷旗が風になびきます。

 

 

 境内に野猿が遊び、煉瓦造りのゴンパ(僧院)が趣のある外観で陽の光を浴びていました。

 

 

 
 丘の後には、カトマンドゥ盆地を囲む尾根が連なり、

 

 

 北の方角には、雪に覆われたヒマラヤの峰々が白い頂きを見せていました。

 

 

 私は、スワヤンブナートの一隅で、この時がとても貴重なものであると意識し始めていました。

 

 五感の全てにこの時をインプットして置くべきだと強く思ったのです。


 明るい陽射しの景色を目に、爽やかな風を肌に感じ、野猿の声を耳にしながら、スパイシーなネパールを舌で楽しもうと、街を眼下に望むレストランへと足を運びました。

 

 この日のこの時のために、数十年の月日を費やして、働き続けてきたのかもしれないと思えたのです。


 心の底からそう思う私が、カトマンドゥーの丘の上にいました。


 そして、お釈迦様の掌で孫悟空が遊んだのと同じほどの長い時を感じながら、


 今ヒマラヤの麓の街に辿り着いた私は、空に浮かぶ白い雲、雪を頂く白い山、白いストゥーパのマニ車を回す人々を心象風景に、カトマンドゥ市街へと続く石段を下って行ったのでした。

 

 

 

 

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ネパールでサイクリング

2014-04-07 15:12:00 | ヒマラヤ・トレッキング 花の旅

 

 トレッキング手続きを行ったネパール観光局は、宿泊しているGH(ゲストハウス)から2km程の距離があり、タクシーを利用するのが一般的です。


 しかし今回、私は自転車でネパール観光局を訪ねました。

 

 と云うのも、昨日のうちに市内中心部の観光をほぼ終えていたので、今日は周辺部へ行動範囲を広げるつもりでした。

 

 ガイドブックには、市街周辺部への情報として、タクシー料金の目安が記載されていますが、私はネパールのタクシー交渉が苦手です。

 

 ネパールのタクシーは、必ずと言っていいほどに吹っかけます。

 

 分かってはいますが、相手の言い値を鵜呑みにすれば愚かですし、さりとて不当に値切るのは気持ちの良いものではありません。

 

 日本人は殆ど私と同じらしく、ネパールのタクシードライバーに「みんなとても良い人達ばかり」と思われているようです。

 

 日本語で「カモ」と評されるに似た状況のようです。

 

 バスは、路線や停留所が分からないので、ネパール語が理解できない私には手が出せません。


 そこで、嫌な思いをせずに、気ままに効率よく移動することを優先し、レンタサイクルを選択しました。


 GHのオーナーに仲介してもらい、近所の貸自転車屋さんで、変速ギア付きのサイクリング車を、1日500Rsで借りることができました。


 ネパール観光局は10時から受付なので、9時半過ぎに、貸自転車でGHを出発しました。

 

 

 ネパールの交通は日本同様、車は左側通行です。

 

 カトマンドゥ市街の道路は相当混雑していました。

 

 車線規制などはなく、右折する時は、後ろから来る車やバイクに細心の注意が必要です。

 

 しかし、トップギアにセットした自転車で、バイクと競うように市街を走り抜ける爽快感は格別でした。

 

 ふくらはぎに心地好い張りを感じながら、風を切ってカトマンドゥ市街を駆け抜けました。

 

 レンタサイクルを他者にも勧めるかと問われれば、誰にでもお勧めできるとは思いませんが、反射神経に自信のある方は、是非試してみて下さい。

 

  自由気儘に、ネパールの風を感じてペダルを踏む心地よさは、言葉に尽くせぬ想い出が残るはずです。

 

 

 ネパール観光局に10数分で到着しました。

 

 先のブログにも書いた通り、トレッキング手続を恙なく終わらせ、自分の部屋に書類を保管するため、GHへ一度戻ることにしました。

 

 既にカトマンドゥ市街の概要が頭にありますので、ホテルへ向かって、適当に自転車を走らせました。

 

 しかし、昨日歩いて知った街と、自転車で移動する距離感に相当のギャップがあったようです。

 

 気付くと見知らぬ坂を下り始めていました。


 「変だな! 市内に坂道などなかった筈なのに?」と訝りながら進むと、橋に出ました。

 

 

 橋の中央に立って周囲を見回すと、右手奥に雪を被った山が見えました。

 

 と云うことはあっちが北です。

 

 ガイドブックの市街地図で現在地を推測しました。

 

 どうやらタメル地区の南側を突き抜け、街の西を流れるヴィシュスマティ川に出たようです。


 

 正面の丘の頂に何やら白い仏舎利のようなものが見えています。


 多分あれがスワヤンブナートでしょう。


 よし、「このまま行ってしまおう」と、自転車をローギアに変えて坂道を登り始めました。

 

 

 

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トレッキング手続きの実際

2014-04-07 12:00:51 | ヒマラヤ・トレッキング 花の旅

 

 3月3日月曜日

 

 ネパール観光局とACAP事務所に出向き、トレッキングに必要なTIMS (Trekkers Information Management System)許可証と、アンナプルナ保護区入域証(Annapurna Conservation Area Entry Permit:ACAEP)を入手しました。

 

 

 カトマンドゥとポカラは、ACAP事務所はネパール観光局内にあるので、TIMSとACAEPは同じ建物内で取得することができます。

 

 両申請とも全て英語です。

 

 最初にTIMSの申請を行いました。

 

 下が実際のTIMS申請書です。用紙は窓口に準備されています。

 


 TIMSは下記の申請用紙に必要事項を記載し、パスポートに写真2枚と申請料20US$ないし、2000Rsを添えて申請します。

 

 

 記載内容は次の通りです。 

 ① TIMS Card No ; 事務局が記載します
 ② Trekking Area ; トレッキング地域 (今回はAnnapurnaと記載)
 ③ Trek Entry Date ; トレッキング開始日 
 ④ Trek Exit Date ; トレッキング終了日
 ⑤ Trek Entry Point ; 入山ポイント(今回はPokharaと記載)
 ⑥ Trek Exit point ; 下山ポイント(今回はPokharaと記載)
 ⑦ Rout of Trekking ; トレッキングルート (具体的な地名を記載)
 ⑧ Full Name ; 氏名(記載する欄を間違えましたが、そのまま受理されました)
 ⑨ Country ; 居住国 City ; 市
 ⑩ Gender ; 性別
 ⑪ Date of Birth ; 生年月日
 ⑫ Passport No ; パスポートナンバー
 ⑬ Email ; メールアドレス
 ⑭ Visa No ; ビザナンバー(入国時、申請に応じてビザが発給されます)
 ⑮ Issue Date ; 発給日(入国時に発給されたビザに記載されています)
 ⑯ Expiration Date ; 終了日(入国時に発給されたビザに記載されています)
 ⑰ Emergency Contact Details ; 緊急時連絡先

  

  次に隣の窓口でACAEPの申請を行いました。

 

ACAP窓口

 

 下が実際のACAEP申請書です。用紙は窓口に準備されています。


 ACAEPは下記申請用紙に必要事項を記載し、パスポートに写真2枚と申請料2000Rsを添えて申請します。

 

 

 最初に申請日欄に日付を記載し、以下のように記載しました。

 

 ① Name(as in passport) ; パスポートに記載された通りの氏名
 ② Nationality ; 国籍
 ③ Passport No ; パスポートナンバー
 ④ Date of birth ; 生年月日
 ⑤ Sex ; 性別
 ⑥ Home address ; 居住地住所
 ⑦ Occupation ; 職業(私の場合は retired 定年退職と記載)
 ⑧ Contact address in Nepal ; ネパールでの連絡先住所(私の場合は空欄)
 ⑨ Purpose of visit  ; 訪問目的(私の場合はTrek トレッキングと記載)
 ⑩ Name of the Trek 

  ; トレッキング名(詳細未定なので、該当しそうな全てをチェックしました)


 ⑪ Point of entry into the ACA  ; ACA入山ポイント(今回はPokhara と記載)
 ⑫ Point where you will end the trek in ACA

    ; ACA下山ポイント(今回はPokhara と記載)


 ⑬ Duration of the trek;(Date)From:    To     (# of Days    )

    ; トレッキング開始日、終了日、日数


 ⑭ Please provide the name&address ~ 

    ; トレッキング旅行会社名、住所 (私は空欄で提出)


 ⑮ If using the services of a freelance guide, ~

    ; フリーランスガイドを雇用する場合はその氏名、住所 (私は空欄で提出)


  最後に申請者のサインをします。

 

 両申請には顔写真が計4枚必要となります。

 勿論、申請事務所でもインスタント写真を入手することができますが、日本を出国する時にパスポート取得時や車の免許証取得時に使った顔写真などの余りを持参すると便利です。

 

 個人グループでトレッキングを行なう場合は、自分で申請手続きを行う必要がありますが、ツアーなどで行く場合は、旅行会社が手続きを行いますので、上記作業を自ら行う必要はありません。

 

 また、申請作業に自信がない場合は、カトマンドゥやポカラで日本語が通じる現地旅行会社に依頼すれば、手数料込みの5000Rs程度で入手することも可能なようです。

 

 

ヒマラヤ一人歩きの危険性

 

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