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山も海も 晩秋の花旅 index

2013-11-25 17:07:44 | 山も海も 晩秋の花旅

「花の旅」 総合目次 

 

山も海も 晩秋の花旅  index

 

滋賀 霊仙山

1  季節外れの花の山 (鈴鹿山系、霊仙山へ)

2  晩秋のグラデーション(カルスト地形に晩秋のグラデーション)  

3  カルストのあかまんま (晩秋の山の彩) 

4  パステルカラーの森 (淡い紅葉も心を和ませます)

 

滋賀 湖南地方

5  たえて桜のなかりせば(花がなければ全国を彷徨うこともない筈なのに)  

6  花探し(滋賀県の南西部で花探し)  

7  たえて黄金はなけれども(減反で、稲穂のない田に秋桜花が咲いていました)

 

京都 府立植物園 花の百名山 

8  星の王子様の木の実(京都府立植物園でバオバブの実を見ました)

9  愛宕山の柚子発祥地 (花の百名山の麓の村が柚子発祥の地)

10 そう言えばあの頃の恋心(自分に無いものが眩しいことがあります)

 

若狭湾から琵琶湖へ

11 心の小春日和(目に馴染んだ風景に心安らぐこともあります)

12 せめて縄文人なみに(旅の楽しみは、美味しいものに出会えること)

13 風雪を凌ぎ(世界中の人々が花を見て暮らせるようになってほしいと)

 

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風雪を凌ぎ

2013-11-25 16:36:49 | 山も海も 晩秋の花旅

 

 福井県若狭町から敦賀を経て滋賀県に入りました。

 

 国道を走っていると、道の脇にケヤキの大木が聳えていました。

 

 琵琶湖に接した、長浜市高月町柏原の八幡神社の御神木で、樹高約20m、幹回8.5m、推定樹齢300年以上というケヤキです。

 

 惚れ惚れするような風格を見せていました。

 

 

 このケヤキの脇に、次のような説明がありました。

 

 『槻(ケヤキの古名)の巨木があることから「高槻」と名付けられたこの地は、大江匡房(平安後期の歌人)が月見の名所として次の歌を詠んだことから「槻」の字を「月」に改めたといいます。

 近江なる高月川の底清し のどけき御代のかげぞ移れり ・・・』

 

 

 

 筆者は十年以上も全国各地に花を訪ねていますが、定年退職後は樹木にも興味が広がり、気の向くままに、眺め暮らしております。

 

 旅の途中で出会った大樹の、数百年に亘って風雪を凌ぎ、根を張り枝を伸ばし続けてきた生命力に、言葉に尽くせぬ感慨が去来します。

 

 

 若狭の博物館を出る時には、更に日本海を北上し、富山方面へ足を伸ばそうかとも思ったのですが、明日は一日雨の予報だったので、滋賀へ下り、夜に東名を走って帰京することにしたのでした。

 

 しかし、琵琶湖の北の小谷山がイワウチワの群落のある花の百名山なので、その姿を眺めておこうと、敦賀から国道をのんびりと走って来たところです。

 

 八幡神社の御神木の先で、国道の左手に小谷山の姿が見えてきました。

 

 

 いつものように、ナビの地図を頼りに山へ近づいて行きます。

 

 

 標高495mの小谷山には、1500年代初頭に戦国大名の浅井氏によって居城が築かれ、日本五大山城の一つに数えらましたが、織田信長に攻められ1575年に落城しています。

 

 この季節にイワウチワの姿は期待できませんが、南の尾根筋に道を見付けたので、行ける所まで車で登ってみました。

 

 

 よく、こんなところに城を築いたものだ、と思わせるような山の頂へ石垣が続いていました。

 

 

 頂上までは歩きませんでしたが、こんな場所に城を築いて、日々の暮らしに必要な物資はどうやって賄っていたのでしょうか。

 

 信長の妹の、お市の方もこの山道を登って行ったのでしょうか。

 

 そんな不便を凌ぐ、生命の恐怖を伴う時代だったのだと、険しい峰道が教えてくれているようでした。

 

 花を眺めて暮らせる、何ものにも代えがたい、贅沢な時代に生きていることを改めて意識させられました。

 

 花を楽しむ生活の中にも、世界への目配りを決して忘れてはいけないと、一人頷きながら、戦国の砦を背に、帰宅の途に付いたことでした。

 

 

 2013年 晩秋の花旅にお付き合い頂きまして有難うございました。

 お伝えした内容が、花を愛でる暮しのご参考となれば幸せに存じます。

 

 

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