高次脳機能障害ピアサポートセンタースペースナナのブログ

スペースナナは、NPO法人脳外傷友の会ナナが運営する高次脳機能障害者とその家族を支援するための施設です。

スペースナナ通信53号

2013年05月22日 16時34分40秒 | スペースナナ通信

【春の温泉旅行:箱根経由熱海宿泊】
1 3月28.29日に毎年恒例行事、箱根・熱海に利用者6名、ご家族4名、職員2名の合計12名で行ってきました。例年は箱根のコンドミニアムタイプのホテルに宿泊してきましたが、今回は伊藤園ホテルグループの熱海館に宿を取りました。伊藤園ホテルグループは、皆さんに嬉しい1泊2食付き食べ放題&飲み放題で7,800円で泊まれるので、今回初めて使ってみました。
 初日は10時にスペースを出発し、箱根芦ノ湖で海賊船に乗って1周遊覧をしようと思いまし2 たが、のり口を間違えたため、普通の遊覧船への乗船になってしまい少し残念な1周遊覧になりました。海賊船と違い、外でのレイクシーイングができなかったのですが、さすがに芦ノ湖畔は3月にも関わらず寒かったので、室内からの見学でちょうど良かったみたいです。約30分かけて芦ノ湖を1周し、その後はいつもの樹齢1,500年の杉の御神木がそびえる箱根神社に行きました。今回は片マヒの方も参加していたので、その方とお母さんはエレベーターで昇ってもらい、他は中央の約80段以上ある階段で登ってもらいました。私を含め上まで上がる頃には息が切れてしまったのには少しがっかりしてしまいました。箱根神社近くの老舗の箱根蕎麦屋で昼食を取り、その香りを楽しむ事が出来たことも今回の収穫であったように思います。
3  昼食を取った後は、今日の宿泊ホテルの伊藤園ホテル熱海館に少し早めに直行しました。熱海駅のすぐ近くにホテルはあり、13階建ての立派なホテルでした。今回は男女6・6の参加だったので、大部屋で2部屋に分かれ、男部屋では到着後すぐにミニ宴会が始まりました。参加された中でお一人はノンアルコールだったので、残りの5人でコソコソと始めました。開宴が5:15スタートにしたのでお風呂を早めに済ませ、総勢12名で宴会場へ向かい、今回の本宴会がスタートしました。バイキングスタイルだったので、先ず12名用のテーブルを確保し、それぞれお好みの料理と飲み物を調達して乾杯!をしたかったのですが、すごく混んでいたのとそれぞれ好きなものを選ぶのに時間がかかり、なかなか皆そろって「乾杯」できず、男達はフライング乾杯を2回ほどしてしまいました。
 宴会後は、いつものように男部屋にカラオケを持ち込み、男女合体でカラオケタイムを楽し4 み、9時ころに就寝する人や粘る人、11時にはお開きとなりました。翌日は、宴会と同じ会場で朝食バイキングでお腹を満たし、熱海のヨットハーバーでのんびり春風に吹かれ、その後は湯河原の桜並木でお花見、最後にいつもの山安で干物を沢山買い込んで無事スペースナナへの帰路につきました。今回は、犬たちをスペースに置いてきたので、少しさみしい春の旅となってしまい、次回夏の旅行では犬たちと一緒に過ごせる宿を探そうと思いました。

【渋田川の芝桜】
5 毎年4月にスペースナナ近くの地域資源である、関東でも有名な渋田川の芝桜を見に行っています。ここは、地元の方々が協力して渋田川沿いを手入れして見物客を迎え入れてくれている地域で、毎年どこかの局で中継やニュースで取り上げているほどの名所です。そんな地域資源がスペースナナの近くに存在することは、とてもありがたく、スペースナナの大切な行事になっています。それほど広い会場でもないので、片麻痺や車椅子の方も気軽に参加できるのも特徴だと思います。この日は、終わりの桜もまだ残っていて、下に色とりどりの芝桜、上になごりの桜ととても良い景色を見ながら、近くの地元農場でとれた牛乳を使ったアイスクリームを食べ、春らしいひと時を皆で過ごすことができました!

【脳損傷者ケアリングコミュニティ学会に参加】
4月13・14日にラポール横浜で開催された脳損傷者ケアリングコミュニティ学会神奈川大会へスペースナナの出店と、神奈川の報告の中で利用者2名が登壇する形で参加してきました。3月21日(木)にNHKのカメラが入り、その日の午前中の活動の様子を取材撮影してもらい、4月14日利用者の代表2名が発表する際スクリーンで活動風景が映されるという形でした。撮影では、当日の利用者の皆さんがケアセンターふらっとの和田さんからインタビューを受けましたが、皆緊張することなくスペースナナの魅力や将来の自分の夢、スペースナナの利用を通して得たものなどを語ってくれていました。その中で、大会当日に登壇して話をしてくれる人がいないか相談されたので、皆さんに聞いてみたところ、お二人の手が上がり、事前の打ち合わせやリハーサルなしのぶっつけ本番での参加となりました。
 参加してくれた2名の方は、400人近くの前で質問にしっかりと答え、自分の感じていることや将来の夢、そのため自分が今なすべきことなど丁寧に話をし、見学に来たご家族や出店していた職員を驚かすほどの出来栄えでした。休憩時間で戻ってきたお二人には私から「二人の今回の参加を私の誇りに思います。」と声を掛けさせてもらいました。この2日間でのスペースナナの出店も3万円以上の売り上げがあり、販売を手伝ってくれた方々もやりがいと有用感を感じることにつながったと思います。

【今年度最初の誕生日会】
4月は同い年の男女2名の方の誕生会でした。参加者及び利用者が14名と多く、職員分を入れると18名分の料理になるので、この日は親子丼にしてみました。ちょうど今年度個別支援計画の3者面談の際にご家族から新鮮な卵を50個ももらった事もあって、初めてこの人数の親子丼作りに挑戦してみました。60㎝の大鍋に玉ねぎをたっぷり敷き、その上に鶏肉をのせて火が通ったくらいに他の材料の長ネギ・えのきなどを入れて混ぜ、大鍋いっぱいの親子丼と13合のお米がすべて売れてしまったのには私も驚きました。利用者も毎年増えてきている現状では、どうやら炊飯器をもう1個増やすことになりそうです。次回にカレーを作るときはお米を何合炊けばいいか、計算しておこうかなと思います。

【家族会BBQ】
6 五月晴れの5月17日(金)恒例のスペースナナ家族会BBQを開催しました。今回の参加者は、利用者11名、ご家族8名、職員4名の合計23名で7台の車を仕立てて中津川の河川敷に行ってきました。GW中に利用者ご家族が、同じ場所でBBQをやったそうですが、その時は大盛況で、車で河川敷に入り込めなかったくらい沢山のBBQ客やキャンプ客がいたそうです。今回は、GWも過ぎ金曜日の平日だったのでキャンピングカーが1台止まっている以外は私たちだけでしたので、すごくのんびりとBBQを楽しむことができました。
 食材は、近くにある業務スーパーとユータカラヤで仕入れるので、毎年参加費お一人1.000円で全員が食べきれないほどの量を用意することができます。普段の料理体験用の食材も同じルートで仕入れるので、他の施設の職員の研修や見学などで、毎週1回の料理体験の教材費は一人1.000円というと驚いていかれます。この日の食材は、当初26名の参加予定だったので、焼き鳥を2種類で100本、ウィンナー2Kg、ミニステーキ用の牛肉が50枚ほど、牛ハラミ2Kg、牛カルビ2Kg、牛バラ肉2Kg、焼きそば用豚肉1Kg、魚介類でボイルホタテ20個とイカ3枚、焼きそば20人前と野菜焼き用の野菜を大量に用意し、前日に皆で下準備をして持ち込みました。
もちろんアルコールがOKの人用にビールとカクテル、ノンアルコールビールとノンアルコールカクテルも用意をしておきました。
7  今回も参加者が多かったので、BBQグリルを3台用意し、最初に焼き鳥と牛ハラミ、ウィンナーを焼き、皆で今日の集いに乾杯!家族席と利用者席に分かれて食事と宴・懇談をしてもらいましたが、やはり家族席での話題は障害を持った子供と今まで過ごしてきた苦労話が話題になっているようでした。その会話の中で、互いの苦労やスペースナナの利用を通して変化が出始めていることなどを共有できたようです。そのうちには、料理に興味を示してBBQグリルを覗きに来る方もいて、皆思い思いの時間を過ごしていました。料理もその後ミニステーキやサイコロステーキなどを焼き終わったころには皆のお腹も満たされたようで、最後の牛薄切り肉や焼きそばには手が伸びず、食材が多すぎたようです。次回は夏の新潟旅行での多数の参加をお待ちしております。