美島奏城  豊饒の海へ

豊饒の海をめざす、教育と文芸と風流に関する備忘録

日乘 一茶忌

2006年11月19日 | 俳人

 

平成18年11月19日(日)すぐ寒い! 一茶忌

 

 本日,一茶忌。
 一茶といえば,ご存知のように芭蕉・蕪村と並ぶ江戸俳諧の3大俳人でしょう。
 一茶の俳諧はなんといっても庶民的で滑稽味があり,それでいてどこか哀愁も感じられる作品が多いようです。俳諧自体,もともと気取った文芸ではなかったので,一茶の作品群は俳諧の本来の姿を保っているといえそうです。たとえば,雀や蛙など小動物を詠んだ句は現代っ子でも充分楽しめるものです。
 さて,一茶の生涯は一般に不遇なように思われていますが,そこは俳諧師,それをばねに作句に昇華していたのでしょう。
 ほかにいろいろとがんばっておったようです。たとえば,房総の弟子である俳人・織本花嬌との交流。江戸から木更津まで足しげく通っていました。
 江戸に近いため,房総には結構一茶の弟子がいたのですね。

 


↑痩蛙負けるな一茶是ニ有

 

子を返せとや猫を追ふ
紅粉付けてづらり並ぶや朝乙鳥
うす墨を流した空や時鳥
雪とけるとけると
の鳴く木かな
よ雁いくつのとしから旅をした
に一葉ふるまふ若葉かな
里の子やも交じる花御堂
花びらに舌打ちしたるかな
星の歌よむつらつきのかな
(くちなは)も一皮むけて涼しいか
足元へいつ来りしよ蝸牛
梅咲くや障子にの影法師
をこそぐり起こす柳かな
の子の故郷はなるる秋の雨
しぐるるやに引かれて善光寺
がいな村祭る冬至かな
舞扇の泪のかかるかな
春風やのなめる角田川(すみだがわ)



他の動物もありますがこのへんで・・・・・・。

 

 


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