秋元不死男 忌 <行年75歳>
今のようなかき氷が広まったのは明治になって,製氷技術が確立してからだ。
しかし,氷を味わうなら,砂糖水をかけただけの水(すい)にかぎる。氷の透明感が切子硝子の器に似合うからだ。
とはいえ,今日も梅雨空で旨いかき氷は食しようもない。
まぁ昆布だしは何故旨いかという疑問から出発した訳である。
さてトップ画像は故・杉浦日向子の文庫本。あのNHKの歴史バラエティ「お江戸でござる」で和服姿で解説をしていた方だが,私は彼女の著作には,ほとんど目を通している。
江戸時代の研究家になるために漫画家になった由。それで漫画家として名を成した後は,江戸研究家として活躍されたのだった。
昨年の7月22日,46歳の若さで逝かれましたが,病魔を自然と受け入れ,天命を全うした,江戸っ子の気風のよさをもっていた方であった。というわけで,風流のトップに来ていただいた。
夏氷陽に透かし見る日向子の忌 奏城