美島奏城  豊饒の海へ

豊饒の海をめざす、教育と文芸と風流に関する備忘録

日乘  忠治忌

2006年12月21日 | 教育

 

平成18年12月21日(木)時々

 

  新月にまもられており冬の恋  奏城  

 

 今日は国定忠治の命日(1850年磔刑に。行年41),彼は劇や映画をなどを通じ,伝説化した博徒である。“名月,赤城山”があまりに有名なので,大した侠客と思われがちだが,実際はさほでもなかったのではないか?とも。 
 また,たとえば,「利根の川風袂に入れて月に棹さす高瀬舟」で有名な“天保水滸伝”の笹川繁蔵と飯岡助五郎(千葉の東総地区)とでは,繁蔵が善玉だが,助五郎の地元に行けば,やはり彼の肩を持つ意見が多いわけである。

 さらに,清水次郎長のライバルとされた黒駒勝蔵は映画などでは悪玉に想定されているが,実際は赤報隊に属し,倒幕の志士としての側面を持っていて,最終的には維新政府に裏切られるという悲劇のヒーローの面も持っていることになる。(次郎長は佐幕派だった。)

 個人的には,テレビで露口茂が演じた勝蔵がよかった!


 幕末期の侠客は幕政の衰えともに,力を増したのだが,真の姿は資史料が少ない分,美化され英雄視されがちなのではないだろうか。

 


忠治

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澤村伝二郎の勝蔵     清水の次郎長 


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