美島奏城  豊饒の海へ

豊饒の海をめざす、教育と文芸と風流に関する備忘録

仲秋賦2  秋桜草

2009年09月22日 | 風流

   コスモスの群生。秋らしい風景の一つ。

  幕末に渡来したらしく、明治末期には全国で栽培されていた。

  昭和初期に東京日日新聞が著名人に依頼して新七草を選ぶという企画をした。そのとき「新秋の七草」に選らばれるほどに、我が国の風景になじんでいる。 季語としてはまさに「仲秋」。

ハゲイトウ     長谷川時雨
ヒガンバナ     斎藤 茂吉
アカマンマ
(イヌタデ) 高浜 虚子
キク        牧野富太郎
オシロイバナ    与謝野晶子
シュウカイドウ   永井 荷風(画家の辻永つじひさしとも)、
コスモス      菊池 寛

 

  以上が「昭和の秋の七草」とすれば、NHK(倉嶋厚氏が中心)が平成に選んだものは、以下のもの。金木犀は木であるが、存在感が大きいためだろうか。

メドウセイジ
ソバ
ミズヒキ
キンモクセイ
ワレモコウ
ヒガンバナ
コスモス 

 

   コスモスの離れし蝶に谿深し   水原秋櫻子