霜後桃源記  

安心、安全と美味しさへのこだわり
そんな「こだわりの農業ブログ」を毎日更新
主役の妻は生産部長、夫は営業部長兼雑用係

伐採の効果

2012-05-26 21:33:47 | 環境
写真の後山の畑は「水はけ」が悪かったため周囲に側溝を掘って排水を促進した。
しかし、不十分だったため畑を縦断する形で一本排水路を作った。
それでも期待したほどの効果がなかったので「三の矢」として日陰を作っていた支障木を
を伐採したのがこの三月のこと。

10本ほどの杉の大木が小高い場所に在ったため北側にある三枚の畑を「日陰の身」に
していた。
その杉を伐採した効果は既に現れていて、畑の乾きが例年とは全く違っていた。
日当たりが改善されたことにより年を追うごとに土質も良くなってくるものと期待している。



写真の左下に枯れかかった杉の葉が写っているが、これが先日紹介した雉の卵を保護
するために置いたもの。
畑を掘る前に近づいて見たら母雉が戻って卵を抱いていた。

もしかすると数日後に雛達がカルガモの親子みたいに行列を組んで進む微笑ましい光景
が眺められるかもしれない。
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「原子力ムラ」健在なり

2012-05-25 19:59:46 | 環境
昨日の毎日新聞一面トップのタイトルを見た時、福島原発事故以前のことか思って読み始めたら
今年のことと知り驚いた。
(毎日新聞は今朝も一面トップで関連記事を掲載)

事故以前に原発を推進していた人達は更迭されるか自ら責任を感じて辞任したものとばかり思って
いた。
しかし、いわゆる「原子力ムラ」の住人は未だ健在のようで、何の反省の色も無く従前どおり原発推進
に邁進しているようだ。

「使用済み核燃料の再処理事業は金食い虫の絵空事」というのは事故以前から明明白白の事実。
その事実を捻じ曲げてまで再処理事業にこだわるのは、使用済み核燃料の捨て場所に困り、結局は
原発停止に追い込まれるおそれがあるため。
再処理事業は「原発の安全神話」と同じく原発推進に必要不可欠な「神話」と化している。



それにしても、国や関連事業者が事故の反省もなく原発推進に邁進する姿にはただただ驚くばかり。
事故前の体質と変わりないのは「事故が起きても誰も責任を負わない総無責任体制」のためではないか。

実際は目先の金や利権に目が眩んでいるだけなのに「日本の経済発展のためには原発は必要不可欠」
という大義名分を掲げ続ける連中に日本の未来を託してはならない。
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母は強し

2012-05-24 21:14:46 | 自然
後山の畑で支障木となっていた杉の大木を伐採したのは未だ残雪があった頃のこと。
その片付けが一部終わっていなかったため、農道や畑を塞いだままとなっていた。

畑の耕耘をしなければならない時季を迎えたので、久し振りにチェンソウを持ち出して片付け
始めたのだったが、枝が密集していた場所で卵を抱いた雉を発見した。



「女は弱し、されど母は強し」という言葉があるが雉の母は更に強かった。
我が身に襲い掛かる危険を顧みず、命懸けで卵を抱き続けていた。
土手等の草叢なら放置することも出来たが畑ではそうも行かないので、逃げるように言い聞かせ
たが動こうとしなかった。

雉は非常に警戒心が強く普通は近づいて撮影など不可能なのだが、今回は手を伸ばせば簡単に
捕まえられる距離まで近づいて写すことができた。



最終的に巣の周辺の幹や枝を取り除いた時点で、後ろ髪を引かれる思いで小走りにその場を
去って行った。
母雉が去った後には14個の卵が残されていた。
3個は逃げる時に巣からこぼれ落ちたのかもしれない。

畑の耕耘までには日数があるので、卵が外敵に襲われないよう片づけたばかりの杉の枝で
再度覆いをかけてやった。
一度逃げた母雉は二度と戻らないのがこれまでの常なので、「無駄な情けかもしれない」と
思いつつ・・・。

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加害者

2012-05-23 22:10:08 | 生活
原発事故で少なからず汚染された農地で日々土まみれで仕事をしている。
一年有余で累積被爆量がどれほどになるのかは分らないが、たとえそれが身体に有害な量で
あったとしても転居や転職を考えるつもりは全くない。
原発という悪魔を不本意ながらも容認して来た「自分を責めるしかない」と思っている。

今年に入ってからシイタケ、コシアブラ、タラノメ、タケノコ、ゼンマイ等の山菜が次々と販売中止
に追い込まれた。
小規模経営の我が家でさえ経済的損害は半端ではないが、シイタケ専業農家には致命的な
打撃を与えている。

こんな大きな健康被害、経済的損害を蒙っているにも関わらず、加害者である国や東電からは
損害賠償どころかお詫びの言葉さえない。
国などは命令口調の大威張りの文書で指示をして来るし、電力会社の役員は引責辞任して
「子会社の社長に就任」と報じられている。


(エグネはミズの宝庫。いつもの年ならこれから収穫期を迎えるのだが・・・)

国策事業の大失敗を電力会社に責任転嫁している国、引責辞任と言いながら通常通りの「天下り人事」
をしている電力会社。
両者に加害者の自覚など露ほども感じられない。
多くの国民の「命と暮らし」を犠牲にしながら責任を感じていないから「原発再稼働」を簡単に口にできる
のではないか。

一方、二重三重に被害を蒙っているはずの生産者が、いつの間にか有害な食品を出荷する加害者扱い
されてしまっている。
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長寿の秘訣

2012-05-22 21:50:32 | 人生
話しは一週間ほど前に遡る。
御年95歳になるSさんから今年も育苗の依頼を受けていた。

早朝の田んぼでSさんにも手伝って貰って軽トラから苗を下しながら、「長寿の秘訣」について訊いてみた。
Sさん「何も無い。今は毎日二~三時間草刈り等の農作業をしているが、最近記憶力が無くなり疲れも
抜けずに困っている」と贅沢な悩みを吐露されていた。

農協の支所長の経験があると聞いていたので、その事に話題を変えたら
「農協が合併した際に支所長をやったが、面白くないことがあって一年で辞めた」とのこと。

Sさんの長寿の秘訣は「合わない組織に早々に見切りをつけた」ことだったのかもしれない。


(大豆の種蒔き後は鳩対策用にネットをかけるようにしている)

組織に身を置くと種々の軋轢が伴いそれがストレスとなって蓄積されることが多い。
自分自身が長寿を全うできるかどうかは分らないが、もし長生きできたとしたら「脱サラ」
が大きな要因の一つとなることだけは「間違いない」と思っている。
コメント (2)
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