霜後桃源記  

安心、安全と美味しさへのこだわり
そんな「こだわりの農業ブログ」を毎日更新
主役の妻は生産部長、夫は営業部長兼雑用係

生活の智恵

2006-06-16 21:25:13 | 
JAいわて南で「水稲育苗受託者会議」があった。この種の会議は、何も判らないけど口先先行型のオジサンが参加することが多い。

育苗は事前申込みによる受託契約となるが、申込数が確定するのは苗も大分大きくなる4月半ば過ぎとなる。一方、種モミの申込みは前年の秋なので、生産者は見込み生産で対応することとなり、当然、過剰生産のリスクはすべて生産者が負う形となっている。
ここ数年、予約分は不足するものの、苗作りを失敗した農家等の追加注文があり生産分はすべて完売できている。

この苗作りを失敗した農家からの追加注文もJA経由で入るのだが、これが曲者で、慌てた農家はJA以外にも苗の手配をしたりすることがあり、配達に行ったら「もう要りません」という事態が発生することがある。当然、注文者側のチョンボなので、他の注文を断って確保していた苗の不利益分は注文者に負担させる筋合いのものだが、そこが「田舎取り引き」で明確ではなく、ウヤムヤにされてしまうことが多い。

配達に行った時の断り方も、敵もさる者で、敢えて80過ぎのバァチャンに対応させ、
「オラエデ田植えはもう終わったヨ。植えてしまった田んぼに苗ッコはイラネガスペチャヤ」
と妙に説得力のある断り方をされてしまう。

これは中に入っているJAが明確にすべき事項だと思い、会議の席で問題提起をしたのだが、昔からタミヒャクショウはオカミや大きな組織には低姿勢で臨むのが「生活の智恵」のようで、誰も何も言わなかった。



♪バラが咲いた バラが咲いた 真っ赤なバラが 寂しかった僕の庭が明るくなった
 
このバラは花巻時代に花巻温泉のバラ園を見学した際に記念に頂戴したもの。
年数回花を咲かせて楽しませてくれる。
若干寂しい裏庭に植えてあるのだが、まさに紅一点で引き立っている。
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3 コメント

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Unknown (akuarisuto)
2006-06-17 06:29:41
私も現在の農業は農協がダメにしているような気がします。農協が変われば少しは農業も良くなるのでは?と思っていました。(分かった様な事言ってスイマセン。)
しかし、そういった場で発言できるとは・・・スゴイですね。
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Unknown (空兵)
2006-06-17 13:53:22
我々の所でも、集会、JA職員が一方的喋っているだけ。たまに質問する人があっても的はずれだったりで。集まっている人の中にもJA職員の人がいたりで、田舎はなにかとすっきりしませんね。たしかに長いものには巻かれろ的風潮が蔓延してます。
オジサンの新鮮で、的を射た意見をみんなどこまで聞いていたか。
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Unknown (「霜後」のオバサン)
2006-06-17 19:15:10
akuarisutoさん、空兵さん、コメントありがとうございます。

育苗事業はJAが主催しているもので、仲介料としてマージンも数パーセント取っています。生産者と委託者との調整は当然JAがすべき事項だと思いますが、そうはならないのが田舎の実情です。

地域においても、正論を言ったつもりでいても悪人扱いされる事があって戸惑うことがあります。
これは、競争の会社組織と共生の農村社会のベースの違いから来ているような気もしています。

家の中でも、世間の評判や噂、それに世間並みを価値判断の基準としているジィチャンと我々は意見が合わないのが実態です。

こんな環境に生きていますが、先は長いので、言っていることややっていることが正しければ、いずれ理解を得られるものと信じています。
今更生き方を変えられるはずもありませんので。
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