相場博士(ファンドマネージャーのテクニカル分析)

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ポイント・アンド・フィギュア(P&F)について

2006-09-24 01:14:09 | 読者の方からのご質問とその解説
最近、読者の方からメールでポイント・アンド・フィギュア(P&F)についてご質問を頂く機会が増えました。そこで、今回、ポイント・アンド・フィギュアの由来、つけ方、特徴をまとめてみました。

ポイント・アンド・フィギュアは、価格の変化に着目した非時系列のチャートであり、その最大の特徴は目標値の算出ができることである。

○ポイント・アンド・フィギュアの由来
・実際に"ポイント・アンド・フィギュア"の名称が使われたのはVictordeVilliersの 1933年の古典的名著
 "ThePointandFigureMethodofAnticipatingStockPriceMovements"においてである。 
・1880年代、1890年代は"BookMethod"として知られていた。
(CharlesDowがウォールストリート・ジャーナルの1901年7月20日号の論説で命名したもの)

○ポイント・アンド・フィギュアのつけ方
・市場価格は原則として×が上昇、○が下落を意味する。
・ポイント・アンド・フィギュアチャートを書くために、1単位(1box)をいくら にするか決める。
・1単位が大きいと、より小さな価格変動を捨象できるが、反対方向への変化に対応が遅くなる。
・1単位が小さいと、市場の動きに敏感になるものの、相場の大きなトレンドを見失う可能性が高くなる。
・3PointReversal(3枠転換)が主流。他に2枠転換、4枠転換がある。
・消極法と積極法がある。
・マザー・マーケット(mother market)の終値を基準とし、一貫性を持たせる。

○ポイント・アンド・フィギュアの特徴
・非時系列であること、つまり、通常の時系列よりも価格の変化自体に着目する。
・小さな動きを捨象できること。
・相場のバランスの仕方が極めて分かり易いこと。
・バランスが崩れるポイント、つまり、売りシグナル、買いシグナルが容易に分かること。
・水平計算、垂直計算により、目標値の算出が容易にできること。