さて、「ちょうちょう」も「ジングルベル」も、両手で弾けるようになったので、
私は、益々欲が出てきました。
左手の【ソ】だけの伴奏を、和音にしたらどうかしら?と考えたのです。
でも、これには、訳があります。
【ソ】だけの伴奏は、確かに簡単なのですが、
1の指(親指)だけで単音を弾くのは、手の形が安定しない~
と云うことに気がついたのです。
ノブ君の場合、親指で【ソ】の音を弾くと、
どうしても他の指が緊張してしまうのです。
自閉症児の場合、手や指が硬直傾向にある~と聞いたことがあるので、
ノブ君の緊張も、おそらくそのせいだと思います。
そこで私は、【ソ】に加えて【ド】も弾かせることにしました。
つまり、5の指(小指)で【ド】、
そして1の指(親指)で【ソ】を弾くのです。
ノブ君に、そのように指導したところ、手の形が安定しました。
そして【ソ】の音だけを弾く時よりも、ノブ君は、弾きやすそうでした。